PREVIEW

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 YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第1戦は、0-2で名古屋に先勝を許した。だが、まだ決着はついていない。残すはホームでの90分。逆転するには十分な時間だ。

 選手たちも第1戦を終えた直後、第2戦へ気持ちを切り替えた。常本が「まだ第2戦が残されている。そこへ向けて全員で準備をしていく」と語れば、荒木は「第2戦はもっと全体的にコンパクトにして無失点に抑える。そして、ゴール前での質の部分を上げていく」と決意を述べた。

 そして、相馬監督は「この負けを引きずることなく、ホームで逆転できるようにしっかりと準備をしていく」と力強く話し、「しっかりと今日の試合映像を見直していく。戦う姿勢を持って第2戦に入っていこうと選手たちに話した。第2戦へ向けて準備していく」と、必ず反撃に出ることを誓った。チームの士気は確実に高まっている。

 ただ、第2戦では燃え滾る勝利への情熱をコントロールし、冷静さを保って戦う必要もある。第1戦では各々の熱い思いが空回りし、チームとして機能しなかった部分もあった。身体と身体のぶつかり合い、球際の激しい攻防が、試合の行方を大きく左右することは間違いないが、名古屋のロジカルな守備を崩すためには、状況に応じてボールの動かし方を変える冷静さを併せ持つことが求められる。心は熱く、頭は冷静に保ちながら、試合を進めることが必要だ。

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 さあ、運命の90分が始まる。思い返せば、これまで苦境に立たされたときこそ、アントラーズは真価を発揮してきた。今季も開幕から苦しい戦いを強いられたが、全員でここまで這い上がってきた。いまこそ、相馬監督が就任当初に語った言葉を思い返そう。

「本当の意味でみんなで戦うこと。チャレンジャーだからこそ、ミスを恐れてはいけない。僕らに失うものはないので、アグレッシブに向かっていく。何かを守るのではなく、自分たちが奪い取りに行く」

 求められるのは結果のみ。豊田の借りは必ずカシマで返す。無観客での開催となるが、アントラーズファミリー全員の心をひとつに戦い、歓喜を迎えよう。

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