PREVIEW

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 直近のリーグ第17節、川崎F戦は非常に悔しい敗戦になった。ただ、この試合で得た経験は必ず今後につながる。そう感じさせる一戦でもあった。

 アントラーズは川崎F相手でも「怖からず、前線から積極的なプレスを仕掛けよう」と試合に入った。ただ、立ち上がりから相手の見事な立ち位置とパス交換でプレスを簡単に突破されると、アグレッシブな姿勢を貫けなくなった。重心は後ろへと下がり、ボールを奪取しても、自信をもってパスコースに顔を出すことができなくなった。指揮官も前半について「自分たちのフットボールをすることができなかった」と振り返る。

 ただ、試合を圧倒的に支配されながら、前半を最少失点で凌いだことは大きかった。相手のミスに助けられた部分はあったものの、選手一人ひとりが攻撃側に有利な1対1の局面でも負けることなく、粘り強く守備を行った。特に右サイドの常本は、対峙した三笘に自由を与えず、試合を通して安定したパフォーマンスを披露していた。

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 そして、後半は川崎Fと互角に渡り合った。プレスを剥がされても、アグレッシブな姿勢を崩さずに戦い続けると、試合の流れは変わっていった。相手を恐れず、ボールつなぎ、それが上田の同点ゴールへとつながり、試合を振り出しに戻した。試合終盤に決勝ゴールを奪われて敗戦したものの、勇気をもって戦えば必ず結果はついてくると、改めて感じられた一戦だっただろう。指揮官も試合を総括してこう語った。

「後半はよく戦ってくれて、川崎F相手に十分戦えるという証明ができた。このような戦いを勝利につなげるために、私が選手たちにもっと自信を持って試合に入ってもらうというところからまたやっていかなければいけない。もう一度、自分たちがいい準備をして、ピッチに入った瞬間から全力で戦うことができるようにしていきたい」

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 どんな試合でも求められることは変わらない。チャレンジャーとして勇敢に戦うこと。各個人の技量で決して劣っているわけではない。チームとしての完成度を高めていけば、必ずどんな相手でも上回れるはずだ。

 さあ、次はYBCルヴァンカップ プレーオフステージの第1戦に臨む。ホーム&アウェイの180分間は、非常に難しいマネジメントを求められる。ただ、我々が川崎F戦で学んだことを活かさなければいけない。どんな相手でもチャレンジャーとして勇敢に、アグレッシブに戦うのみだ。アウェイでもアントラーズファミリー全員でともに戦い、必ず勝利を掴み取ろう。

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