ACADEMY FREAKS Vol.6

一日でも長く、一試合でも多く

つくばジュニア、JFA第48回全日本U-12サッカー選手権大会に向けて

那須川将大監督

小学生年代の日本一を決める「JFA第48回全日本U-12サッカー選手権大会」が12月26日(木)から29日(日)まで鹿児島県で開催される。今大会では、茨城県大会を制したつくばジュニアが全国大会に出場する。全国大会を年末に控え、チームを率いる那須川将大監督につくばジュニアの成長ぶりと全国大会への意気込みを聞いた。

“競争と結束”という言葉を選手たちに伝えてきた

全国の各都道府県から小学生年代の有力チームが一堂に会す「JFA第48回全日本U-12サッカー選手権大会」が、12月26日(木)に幕を開ける。舞台となるのは、九州の鹿児島県。選手たちは29日(日)までの4日間にわたり熱戦を繰り広げ、2024年のチャンピオンを決める。

鹿島ジュニアとノルテジュニアも参加した茨城県大会。優勝したつくばジュニアが、全国への切符を手に入れた。前回大会(2023年)は3チームとも県大会で敗退しただけに、アントラーズ勢として2大会ぶりの全国大会出場となる。今年の県大会でも準決勝ノルテジュニア戦など拮抗した戦いが続いたが、つくばジュニアは接戦を物にする勝負強さを見せて、見事に頂点に立った。

茨城県大会決勝では、同じつくば市の強豪チームでもあるFC COLORZと対戦。宗方の決勝ゴールで1-0の勝利を収め、鹿児島県で開催される全国大会への出場を決めた

 

「茨城県大会では難しい試合が多いなかでも、全体的に失点数が少なく、一方の攻撃面でしっかりと得点を決め切る力を持っていたことが優勝できた要因かと思っています。決定力があったり、スピードがあったりと、今年のチームには個人として特徴的な選手が多いのですが、誰か一人だけで点を取ったり、誰か一人だけで守ったりしたわけではなく、周りのサポートも含めてチームに一体感がありました。アントラーズアカデミーの哲学にもあるように“競争と結束”という言葉を、いつも僕は選手たちに伝えています。普段の練習から“ここは競争の場所”であることを意識させながらも、試合になればみんなで結束して、一体感を出せるよう促しています。県大会ではそのことがみんなの気持ちにも表れていたように感じました」

つくばジュニアの選手たちを指導する那須川将大監督は、そのように県大会での躍進について振り返る。チームの得点源であるFW宗方颯人や守護神のGK菅龍也といった屈指のタレントを擁するだけでなく、キャプテンのMF大塚貴一斗を中心にチームで結束し、決勝でFC COLORZ(つくば市)を破って歓喜の瞬間を迎えた。次に狙うのは、アントラーズ勢として9年ぶり、つくばジュニアとしては初めてとなる冬の“日本一”だ。

「茨城県の代表であり、アントラーズの3チームの代表でもありますので、その責任感と自覚を持って戦い、一つでも多くの試合に勝ってきたいと思います。一つの試合に勝ったら、また次の試合にも勝つ。それを重ねていくことで、その先に優勝という結果があります。県大会のときもそうでしたが、まずは目の前の一つひとつの試合に勝つことを目標に掲げています」

茨城県大会で優勝し、歓喜に沸くつくばJの選手たち。次は鹿児島を舞台に“小学生年代日本一”の称号を得て「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」を合唱できることに期待したい

最後まで全力で戦う姿勢を見てもらいたい

全国の舞台に挑むにあたり、選手たちの脳裏には悔しい記憶もよみがえる。2024年5月に開催された「JA全農チビリンピック2024(JA全農杯全国小学生選抜サッカー決勝大会)」で2年ぶりの大会制覇を目指すも、準決勝で川崎FU-12の前に1点差で惜敗し(3-4)、悔し涙を流した。夏の「JFAバーモントカップ(第34回全日本U-12フットサル選手権大会)」でもベスト16で敗退。2度も全国への壁を痛感し、冬に向けてトレーニングを積んできた。

「チビリンピックやバーモントカップといった全国大会に出場できたことは、素晴らしい経験になりました。レベルの高い舞台で強い相手と戦い、“上には上がいる”ということを言葉ではなく、実際に肌で感じられましたから。特にチビリンピックの準決勝は、スコアは3対4と一点差ではあったものの、常に相手にリードされる状況だったこともあり、実力不足を痛感しました。選手たちには試合後、“この悔しさを忘れずに取り組んでほしい”と伝え、彼らも全国大会の後にはまた意欲的に、前向きな気持ちを持って練習に向き合えたと思います。そのため、それらの経験も今につながっていることでしょう」

2024年5月のJA全農チビリンピック2024ではベスト4に終わり、大会制覇はならなかった。準決勝で川崎FU-12と打ち合いを演じたものの3-4とあと1点及ばず、悔しさを募らせた

 

 

つくばジュニアは全国制覇に向け、まずは3チームによるリーグ戦形式の1次ラウンドグループKで就将SC(鳥取県)、鳥栖U-12(佐賀県)、デサフィオC.F(香川県)とラウンド16進出を争う。そして、ラウンド16からは一発勝負のトーナメント形式となり、準々決勝、準決勝、決勝と勝ち上がりを目指す。初戦の就将SC(鳥取県)との1次ラウンド第1節は12月26日(木)の11時30分にふれあいスポーツランドでキックオフされる。

「選手たちにとっては、ジュニア年代での最後の大会でもあります。このメンバーで戦う機会も最後になりますので、ミスを恐れずにチャレンジする気持ちを持って、悔いのないように、一日でも長く、一試合でも多く、全国の舞台で試合に臨みたいです。僕たちは前線からどんどんボールを奪いにいき、どんどんゴールへと向かうプレーを見せます。そして、これまでに逆転勝ちの試合もたくさんあったように、彼らは本当に最後まであきらめずに戦うことができるチームです。選手たちが最後まで全力で戦う姿勢も、皆さんに見てもらいたいと思います」

つくばジュニアの選手たちは、これまでに酸いも甘いもかみ分けて、つくばアカデミーセンターのピッチで鍛錬を重ねてきた。那須川監督とともに歩んだ1年間の“集大成”となる冬。チビリンピック、バーモントカップに続き、三たび全国の舞台でつくばジュニアのフットボールを表現し、そして日々のトレーニングの成果を発揮するつもりだ。

茨城県大会決勝では、優勝が決まり、選手たちと那須川監督が一体となって喜ぶ場面もあった。岩田陸コーチ、鈴木智幸コーチとも団結して、チーム一丸で冬の全国大会に挑む