▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2023明治安田生命J1リーグ 第32節、カシマスタジアムで柏レイソルと対戦した。
前節の浦和戦はスコアレスドローに終わり、カシマに集った12番目の戦士たちを大きく落胆させる結果だった。「ホームの浦和戦というのは自分自身もよく知っている」と試合後、岩政監督が語ったようにこの引き分けという現実は、リーグ戦の順位云々を言う以前に非常に悔しいものだった。
積み重なる失望を振るい払うかのように、選手たちはオフ明けから次の戦いへ向けてトレーニングを積み重ねる。そして今日この日を迎えた。
なお、この試合は「アントラーズファミリー d払いDAY presented by NTTドコモ」として開催された。
この難しい状況での一戦に、岩政監督がピッチに送り込んだスターティングメンバーは、GKに早川、フィールドプレーヤーに広瀬、植田、関川、安西、佐野、ピトゥカ、樋口、仲間、垣田、優磨と、前節の浦和戦と同じ11人。そしてベンチには、沖、昌子、須貝、舩橋、土居、松村、知念が座る。
冷たい北風が吹くカシマスタジアムに、再び集った12番目の戦士たちは19,860人。大きな声援でピッチ上の選手たちを熱く鼓舞してくれた。
しかし試合の序盤は、そのあと押しをうまく活かすことができない。勝てない試合が続き、その緊張が極限まで高まっているのか、アントラーズの選手たちの動きが硬い。一方、J1残留を目指す柏の選手たちもまた別の緊張からか、プレーの一つひとつの精度はさほど高くなく、どちらもボールを支配できない時間が続いた。
アントラーズがややいつもの動きを取り戻したのは、39分。ペナルティエリア手前で垣田がボールを落とし、仲間がボレーシュートでゴールを狙う。これは惜しくもゴール左に外れたが、それまで前線の優磨、垣田がボールを収められない時間が続いただけにポイントとなるプレーとなった。
だが、その直後、アントラーズにアクシデントが発生する。44分、センターサークル付近での細谷との接触で、関川が右足を痛める。何とか歯を食いしばって立ち上がろうとする関川だったが、結局、担架でピッチの外へ運ばれた。このアクシデントで、岩政監督が急きょ、関川に代え昌子をピッチへ送り込み、アントラーズは前半を戦い終えた。
後半開始から岩政監督は広瀬に代え、松村をピッチへ送り込む。佐野が右サイドバックに回り、樋口がボランチへ入り、松村が右サイドハーフを陣取る布陣となったアントラーズは、柏に対して圧力を強めた。
さらに61分、垣田に代わり、知念、仲間に代わり、土居がピッチに立ち、攻勢を強めたいところだったが、なかなか決定機を作り出せない。逆に77分、ピトゥカの蹴ったボールが偶然にもマテウス サヴィオに当たり、ここからカウンターを喰らい、最後は細谷に決められてしまった。
しかしこの不運な失点にも、選手たちは屈しなかった。79分、樋口に代わり舩橋がピッチに立つと、フレッシュな力も加わり、前への圧力を強める。そして84分、FKのシーンで舩橋の蹴ったボールが相手DF犬飼の手に当たり、VARチェックとなった。オンフィールドレビューの結果、PKがアントラーズに与えられる。ここでキッカーのピトゥカが冷静にゴール左隅へ沈め、同点とした。
逆転を狙い、その後も前に出たアントラーズだったが、柏も意地を見せ、結果は1-1のドローに終わる。またしても悔しい結果となったが、試合後も12番目の戦士たちはピッチ上の仲間を鼓舞し続けた。
苦しいときはまた続く。しかし明けない夜は、ない。次は、約2週間後のアウェイ川崎F戦。またひたむきに戦うしかない。
【この試合のトピックス】
・知念が、リーグ通算150試合出場を達成。



A.勝ち点1に関しては、選手たちとファン・サポーターの皆さんがよくもぎ取った勝ち点だと思っている。勝ち点3にできなかったのは自分の責任。とても申し訳なく思っている。
Q.前半にミスが多くなった要因と、ハーフタイムを挟んでチームに変化が見えた要因は?
A.前半に関しては、ある程度予想はしていたが、想定以上に苦しい前半になった。自分も選手のときに経験したが、フットボールは結果が出なくて、いろいろなプレッシャーがかかったときは自信を持ってパスを受けられなかったり、それまではミスしなかったのにミスが多くなってしまうことはよくあること。そういう試合にどのように勝つかということは、アントラーズはたくさん経験してきた。不格好でも0-0で持ってきて、勝負所で勝負しにいくことは、選手たちは表現してくれたと思っている。それについては、データ的にも後半に少し弱いというところがあったので、それも試合前に共有していた。
とにかく前半を0-0で帰ってくる狙いを持っていたことで、後半に選手たちの頭が切り替わったことが大きな要因のように思う。相手が狙っているスペースを消すこともできたし、逆に自分たちはマツが入ってから相手をひっくり返すことができるようになって、前向きにボールを拾うこともできるようになった。気持ちの面も大きかったのではないかと思っている。
Q.ハーフタイムに松村選手を投入したが、先発起用するプランは?
A.もちろん、それもある。今はサブの選手たちも調子を上げている。特にマツは殻を破りそうなので、スタートから起用することも当然、考えた。ただ、今日は後半に勝負に出る狙いもあったので、そのときまでマツを取っておく思いもあった。最終的には自分の決断で、そのように起用した。また、シーズンの終盤戦では、チームに結果をもたらしてきた選手が(スタメンで)並ぶべきだと個人的には思っている。そのメンバーであれば、流れが悪くなっても持ち直せるので、その期待もある。ただ、思っていた以上に苦しい試合展開になったので変化を加えたし、右サイドはトレーニングから想定していた状況とは違ったことになったので、早めに切り替えた。
後半、いい形でカウンターからゴールを挙げることができたが、そのあとはアクシデントもあり、少し守勢に回ってしまったところは反省でもある。勝ち点1に終わったことは非常に悔しいが、残りの2試合にこの勝ち点1をつなげていくしかないと思うし、前向きにこの勝ち点1をとらえて、次節はホームゲームなのでそこにつなげていこうと思っている。
柏は順位的には上位ではないが、オーガナイズされた非常に強いチームだと思う。コンパクトでカウンターのクォリティが高いチームなので、警戒を強めていく。細谷選手とマテウス サヴィオ選手は柏のキープレイヤーとなる。ただ、その2人だけではなく、柏というチーム全体的に警戒していかなければいけない。
今シーズン、残り3試合となった。僕はアントラーズのユニフォームに袖を通している限り、全力で戦ってしっかりと勝利するという姿を最後まで見せ続けていかなければいけないと思っている。普段のトレーニングやトレーニングマッチ、公式戦、どのシチュエーションでも変わらない。皆さんにしっかりと戦う姿を見せて、勝利を届けたい。
残りの3試合、ベストなパフォーマンスを出し続けていく。
【佐野 海舟】
柏は順位にかかわらず、非常に力のあるチームだと思っている。そのチームを相手に今まで自分たちがやってきたことと、いま取り組んでいることをしっかりと出して勝つことが大事になってくる。リーグ戦、アウェイで戦った時は悔しい思いをした。内容にもこだわって、結果につなげていきたい。
応援してくださるファン・サポーターの皆さんのためにも必ず勝つ。個人としてもチームとしても成長を見せていく。残り3試合すべて勝利で終えるために、柏戦は必ず勝つ。
【広瀬 陸斗】
柏は、前線でボールを奪ってマテウス サヴィオ選手や細谷選手にボールを入れ、縦に速い攻撃で点を取っているイメージがある。
今シーズンは、まだ3試合残っている。今シーズンのためだけではなくて、その先へとつなげていけるようなプレーをしていく。
まずは、柏戦はホームなので、必ず勝つ。ファン・サポーターの皆さんに勝利を届けることができるように戦っていく。
【安西 幸輝】
残りの3試合を3連勝で終わることができれば、ベスト。今シーズンもタイトルを獲れずファン・サポーターの皆さんには非常に申し訳ないことをしてしまったと感じている。なので、最後の3試合ではしっかりと勝利を届けることができるようにしていく。
柏は、前線の選手たちのカウンターが鋭いチーム。前線の4人に対してしっかりとケアしていく。ただ、自分たちは相手以上の力を持っていると思っている。しっかりとその姿を見せていく。
しっかりとチームのために走って、柏に勝てるように全力を出していく。
なかなか結果がついてこず、ファン・サポーターの皆さんと一緒に勝利を喜ぶことができないのは、自分たちにとっても歯がゆい。この試合だけでなく、今シーズンは苦しい戦いが続いているが、いつも最後まで声を出して、あと押しをしてくれているファン・サポーターの皆さんの思いを背負って、最後まで走り抜けたい。
【ディエゴ ピトゥカ】
難しい試合になることはわかっていたが、特に前半は自分たちの力を発揮しきれなかった。後半のような戦いぶりをずっと見せていれば、また違う結果になったのではないかと思っている。ただ、最後まで誰一人として戦うことをやめなかった。次の試合へ向けて、また課題と向き合って準備していきたい。
【佐野 海舟】
前半は相手のチャンスが多かったなか、無失点で試合を折り返せたのは良かった。だが、引き分けは満足のいく結果ではない。相手の出方を見極めて、試合中に修正する力をもっと身に着つけなければいけないと痛感した。次の川崎F戦は結果が大事。ファン・サポーターの皆さんの思いに応える試合を見せたい。
【松村 優太】
自分自身、苦しいプレーが多い試合だったと感じている。ボールが空中に浮いている場面も多かったように思う。チームとしてしっかりとボールを握って、例えば自分ならば、ドリブルを仕掛ける場面をもっと多く作れたりできていれば、もっと得点チャンスを作れたと思う。
チーム全員でまた改善していきたい。
【早川 友基】
自分自身のパフォーマンスはしっかりと発揮することができたと思っているが、引き分けという結果は悔しい。もちろん、誰もがチームが勝つために戦っているし、勝ちたいと思っている。全員がその思いを持ってプレーしている。今シーズン残りの2試合では、みんなで課題を一つずつ改善して、結果を求めていきたい。