▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第34節、アントラーズはエディオンスタジアム広島でサンフレッチェ広島と対戦した。開始早々にカイキのゴールで先制すると、常本が追加点を決め、リードを2点に広げる。その後、前半のうちに1点を返されたが、後半にカイキが再びゴールを決めると、最後は荒木がPKで今季リーグ戦10得点目を奪い、4-1で勝利した。
10月27日の天皇杯準々決勝で敗れ、今季の無冠が確定した。ただ、リーグ戦では来季のACL出場権獲得の可能性が残っており、気持ちを切り替えなければいけない。
相馬監督は広島戦に向け、「タイトルを失ってしまった中で、そこからどれだけ切り替えることができるか。そこが問われるゲームとなる」と話し、「しっかりと目の前の1試合へ向けて、みんなで進んできた。目の前の試合へ向けて、もう一度みんなの力をひとつにして戦う」と意気込みを語った。
先発は先の天皇杯準々決勝からGKのみを変更した。ゴールマウスは今季リーグ戦初出場となるスンテが守る。最終ラインは右から常本、関川、町田、安西、ボランチは三竿とピトゥカのコンビ、前線はアラーノ、カイキ、土居、上田が入った。そして、ベンチには沖、犬飼、広瀬、永木、和泉、荒木、エヴェラウドが座った。
立ち上がりから両チームともに球際で激しく戦い、ロングボールが多用される展開となった。すると試合が落ち着かない中で、3分にいきなり試合が動く。自陣から三竿が広島の最終ラインの背後へボールを落とすと、これを拾った広島の荒木隼人から上田がボールを奪う。上田はペナルティエリア内までドリブルで運び、ゴール前へラストパスを送ると、カイキが体を目いっぱい伸ばして、ゴールへと押し込んだ。アントラーズが幸先よく先制に成功する。
リードを奪ったアントラーズは、試合を優勢に進める。広島にボールを保持されたが、守備ブロックの内側への進入は許さず、ボールを奪えば、縦に早い攻撃でチャンスにつなげた。
すると、28分に追加点が生まれる。ピトゥカが蹴った右からのコーナーキックは、ニアサイドで跳ね返されたが、このクリアボールを常本が拾うと、ワントラップから右足を振り抜いた。常本のシュートはドライブ回転し、美しい軌道を描いてゴールネットへ吸い込まれた。アントラーズが常本のスーパーゴールでリードを2点に広げる。
しかし、2点目が決まった後、広島の青山にポジショニングと配球で試合の流れを変れられ、主導権を広島に譲ってしまう。すると、34分に試合が動いた。東のロングボールで青山に最終ラインの背後を取られると、ゴール前にラストパスを送られ、最後はエゼキエウに押し込まれてしまった。2-1と1点差に戻る。
失点後は一進一退の展開が続き、球際の攻防は激しさを増していく。前半アディショナルタイムには、ファウルに抗議した三竿が野上に押し倒されたことをきっかけに、両チームの選手が入り乱れて、ヒートアップする場面もあった。そして、最後まで高い強度を保ったまま、前半は2-1で終了した。
後半は立ち上がりから両チームともに積極的に攻撃を仕掛け、ゴール前まで迫る場面をつくったが、チャンスをものにしたのはアントラーズだった。50分、中盤でアラーノがボールを奪うと、カイキにつながる。カイキは相手に囲まれながらも、強引にドリブルでペナルティエリア内へ進入してシュートを放つ。このシュートは相手にブロックされたが、こぼれ球に誰よりも早く反応したアラーノが華麗なターンでボールを収め、ゴール前にラストパスを送った。これをカイキが振り向きざまにシュートし、ゴールネットを揺らした。カイキのゴールでアントラーズがリードを再び2点差に広げる。
3-1とした後、アントラーズは安定した試合運びをみせる。66分には、土居とカイキをベンチに下げ、荒木遼太郎と和泉をピッチへ送り、前線に活力を注入した。すると、交代直後に試合が動く。アラーノが入れたクロスは、広島の荒木隼人にカットされたが、背後から和泉が素早く寄せると、先にボールに触れた和泉が荒木隼人に倒される。一度はノーファウルとなったが、VARの結果、判定が覆り、アントラーズにPKが与えられた。
71分、このPKのキッカーを務めるのは荒木遼太郎。ゆっくりとした助走から冷静にGKの逆を突き、ゴール右側へ流し込んだ。荒木遼太郎はJリーグ史上2人目、クラブ史上初となる10代でのリーグ戦2桁得点を達成した。
4-1とリードを3点に広げたアントラーズは、強度を落とすことなく、チーム一丸となってプレーを続ける。80分に上田との交代でエヴェラウドを投入し、さらなる得点を狙うと、87分には守備を固めるべく、アラーノと三竿をベンチに下げ、犬飼と永木を投入し、フォーメーションを「5-4-1」に変更。そして、このまま最後まで危なげなく試合を締めくくり、4-1で勝利を収めた。
次は中3日でホーム浦和戦に臨む。来季のACL出場権を争うライバルとの直接対決だ。勝ち点3のみを目指し、チーム一丸で最善の準備を進める。
【この試合のトピックス】
・カイキが2ゴール、今季リーグ戦通算5ゴールに伸ばす
・常本が今季リーグ戦2ゴール目
・荒木がJリーグ史上2人目、クラブ史上初となる10代でのリーグ戦2桁得点を達成



・ボールを奪いに行くポイントを合わせよう。
・サイドから崩しにいこう。
・足下だけでは相手は怖くない。積極的に背後も狙っていこう。
・気持ちは熱く、頭は冷静に戦って逆転しよう!
立ち上がりを大事にしていこうというところで、前後半ともに早い時間にゴールを決めることができた。そのゴールがチームにとって非常に大きいものとなった。
2点を取ったあとから苦しい時間があったが、選手たちがピッチの中やハーフタイムで修正して、いい形に持っていってくれた。
連勝ができないという状況が続いている。浦和戦がすぐにあるので、そこへ向けて今日つくり出した勢いを持っていけるようにしていきたい。
Q.荒木選手がリーグ戦2桁得点を達成した。その荒木選手の評価は?
A.非常に素晴らしい。点を取ることは簡単ではない。今日はPKでの得点だったが、周りからの信頼を得ていることで、あの場面でPKを蹴ることができている。彼が、攻守両面で良い働きをしてくれている。DFの間でボールを受けることができることが彼の持ち味でもある。タスクの多いポジションではあるが、今後も精力的にプレーして、チームの勝利につながるようなプレーを続けてほしい。
広島はホームということで、意識高く試合に入ってくると思う。受けに回ることなく、自分たちから先手を取っていけるようなフットボールをしたい。この残りの5試合は、来シーズンへ繋がる非常に重要な戦いとなる。みんな、プレッシャーはあると思う。まずはピッチで戦っている選手たちが手と手を取り合ってやっていく。
【犬飼 智也】
勝ち続けなければACLの出場圏に入ることはできない。目の前の1試合で100%のプレーを続けること。今はACLの出場権を狙えるポジションにいるので、出場権獲得に向けて、努力していく。
今日の試合前に、みんなで立ち上がりからしっかりとプレッシャーをかけていこうと話していた。(1点目は)上田選手が高い位置でボールを奪い、パスを出してくれた。ステップが合わずに転びそうになったが、スライディングで決めることができた。今日の試合、先制点を取るということが非常に重要だったので、その先制点を全員で取れたことが非常に良かった。
【荒木 遼太郎】
2桁ゴールを取ることができ、非常に嬉しく思う。PKの場面は、相手GKの逆をつく自信があった。蹴ったコースは甘かったが、相手GKの動きを見ながら蹴り込むことができた。残り4試合でACL圏内に入るというところを目指していかなければいけない。そこは強く意識して戦っていきたい。