新潟戦のみどころを読む!

 まさか、このタイミングで。リーグ戦も折り返しに近くなり、ここから優勝のために一歩も後戻りできない戦いが近づく。指揮官の交代という”劇薬”まで投じて、タイトルを手にすることを選んだアントラーズは覚悟を持って戦っていく。
 一方、対戦相手の新潟も苦しい状況が続く。現在、リーグ最下位。15試合を戦って2勝2分11敗と負けが先行する。今季は過去に見ないほどの大混戦となっているため、7ポイント差に5つのチームがひしめくが、J1残留のためにはもう1つも勝ち点を落としてはいけない。窮地を救うため、電撃的に就任した呂比須新監督もかなり厳しい戦いを強いられている。

 まさか、このタイミングで。互いが監督交代という状況に陥り、チームが一つになって戦わなければならないこの時期に、新潟と対戦することになるとは。昨シーズンまでオレンジのユニフォームを身にまとい、新潟のために戦ってきたレオ シルバの心情はいかばかりか。自身も先月の神戸戦で負った左膝半月板損傷から回復し、チームに合流したばかりという、このタイミング。「まさか」が重なるというのは、このことだ。

 アントラーズへ移籍してきて、レオはこう言った。「ブラジルから日本へやって来て、ずっと新潟にお世話になった。新潟というクラブ、そして街が大好き。その恩を返すためにも、アントラーズの一員としてタイトルを獲る」

 「新潟では、1人で色々やらなければいけなかっただろうけど、ここではこっちに任せるところは任せてくれと言っている。あれだけの能力を持っている選手なのだから、最大限の力を出せるようにさせたい」と最終ラインからレオのプレーを見守る昌子は語る。「人格者。いつもニコニコしている。素晴らしい人」とサイドからレオのプレーを見守る遠藤は言う。チーム内で瞬く間に得た信頼と尊敬が、背番号4の偉大さを物語る。    
  そしてこの尊敬の念は、新潟にもある。「レオは元気ですか?」。新潟のスタッフや選手からアントラーズのスタッフへことある毎に尋ねられる、この言葉。日曜日の試合に間に合うかどうかは分からない。だがレオ自身も望んでいるように、新潟の選手たちも尊敬する、元チームメートと戦うことを心から望んでいるだろう。

もう一歩も退くことはできない。その両チームが魂をぶつけ合う、このゲーム。勝つのは、俺たちだ。
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