中田C.R.Oの目〜決勝 vsレアル・マドリードを前に〜

 やってくれました。南米王者のアトレティコ・ナシオナルに対し、選手たちは恐れを抱くことなく戦い抜きました。前半は第2ラウンドと同じように攻められていましたが、完全に崩されたというわけではありません。そして何より源、ソガの安定感がチームに落ち着きをもたらしてくれました。

 それにチャンスも作れていた。しっかりブロックを作っての守備からカウンターという意識を全員が共有し、実行していた。それが素晴らしかったですね。ずっと守っているだけだと相手も楽ですが、「隙あらば行く」というアントラーズの怖さを相手選手は感じたはずです。その結果、3-0という勝利を手にすることができました。
 VARによるPKは大きかったですね。一瞬何が起きたか分からない選手もいたと思います。VARに関しては今後色々な議論がなされていくと思いますが、僕が称賛したいのはあの場面で聖真が自分でPKを蹴りに行ったこと。今までの聖真には薄かった中心選手としての自覚というか、覚悟を感じました。しかもすごく冷静に蹴れた。今後のアントラーズにとっても大きな意味を持っていると思います。

2点目のヤスも、3点目の優磨も良かった。優磨は調子乗っているかもしれないけど(笑)、まあ、それはそれで彼のモチベーションになるようですから、良しとしましょう。  
 ついに決勝です。対戦相手は今、世界で最も強いんじゃないかと思われるレアル・マドリード。そのレアルですが、準決勝では余裕すら感じました。対戦相手のクラブ・アメリカは決して弱くない。いや、アントラーズが倒したアトレティコ・ナシオナルより強いかもしれない。その相手に対し、レアルは70%程度の力で勝ちました。しかもベンゼマ選手、クリスティアーノ ロナウド選手という取るべき人がゴールを奪って、2-0と完封勝利です。中盤のクロース選手もモドリッチ選手もさすがでした。それにカゼミーロ選手など汗かき役も運動量がある。ちょっと隙という隙が見当たりません。加えてキャプテンのセルヒオ ラモス選手も決勝には出るのではと言われている。これは脅威以外の何物でもありませんね。

 でもここまで来たら、勝利しかありません。今、自分たちの戦い方として確立している、「しっかり守ってからのカウンター」を徹底すれば、勝機はあります。全員が勝利のため、献身的に自分の役割を遂行する。それが今のアントラーズの強みです。源のように自分の体を犠牲にしてまで守り切る覚悟を持って、チャンスの時は果敢に攻める。夢生や聖真の馬力とスピード、それに秀平もノッています。攻撃陣には耐える時は耐えて、逆襲の時を逃さないで欲しいですね。

 常に不可能を可能としてきたアントラーズだから、きっとやれるはず。そしてここは私たちのホーム、日本です。会場の横浜で、そして日本中でTVやこの公式サイトの前で、ともに戦ってくれるアントラーズファミリーが大きな力を与えてくれます。もう1つの史上初を手にいれましょう。皆さんとともに。  
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