1週間前、湘南ベルマーレに3-2と逆転負けを喫し、悪夢のグループステージ敗退が決定したアントラーズだが、今晩はジュビロ磐田をホームのカシマに迎える。

　リーグ戦では先週の土曜日、名古屋に逆転勝利を収めた。2度先制される苦しい展開だったが、全員が力を合わせて勝ち点3をもぎ取った。敗退は決まっているものの、この磐田戦でもアントラーズの誇りと意地を忘れてはいけない。 　前々日、前日の練習を見ていると、この試合では大幅なメンバー変更が予想される。その中でもGKの川俣が公式戦初出場となる。実にプロ9年目でのデビュー戦だ。

　自分より若い選手たちとの出場になるが、「紅白戦でやっているメンバーなので、一体感を持ってやれればいい」とその意気込みを語る。「良くここまでクラブが契約してくれました」という川俣にとって、この試合は大切なデビューゲームであり、恩返しの場でもある。「チームの勝利のため、全力でやる」という言葉が心強い。 　対する磐田もほぼグループステージ敗退が決まっており、「目標はJ1残留」という名波監督はリーグ戦からは大幅なメンバー変更をしてこの試合に臨んでくると思われる。 　得るものはないかもしれない。しかし、アントラーズのユニフォームを着ているかぎり、どんな試合でも勝たなければいけない。「引き分けも負けも、どんな時でも許されないのがアントラーズ」。そのことばを本物にするため、全員が全力で戦う。そんな試合を観てみたい。