準々決勝第2戦、カシマ。5戦無敗。

 過去22回目のヤマザキナビスコカップで、半数以上となる実に12回、ベスト4進出を果たしているアントラーズ。シーズンによって様々な大会方式が採られてきた中で、「準々決勝 第2戦」をホームで迎えた過去5回、アントラーズは一度も負けていない。

 まずは1997年。当時JFLのコンサドーレ札幌を相手にアウェイで2-1と先勝し、カシマスタジアムで迎えた第2戦。日本代表4選手を欠いていたが、アントラーズはゴールラッシュを見せる。ジョルジーニョが決めたPKを皮切りに、何と前半だけで6ゴール。黒崎がハットトリックを決め、増田とビスマルクもゴールネットを揺らした。後半にも長谷川が加点し、終わってみれば7-0の圧勝だった。
 続いては1999年。浦和レッズとの準々決勝は、アウェイでの第1戦を0-2で落とすという、苦しい展開となった。しかし、アントラーズはホームで大逆転劇を演じる。70分に名良橋、82分に相馬が決めてトータルスコアを2-2とし、延長戦に持ち込んだ。そして95分、阿部のFKに飛び込んだのは柳沢。エースがヘディングシュートを突き刺し、劇的なVゴールでベスト4進出を決めた。
  3試合目は2000年。のちに三冠制覇を成し遂げるこのシーズン、アントラーズはシドニー五輪代表の柳沢、平瀬、本山、中田、曽ヶ端を欠く苦しい陣容で、横浜F・マリノスと準々決勝で対戦。アウェイでの第1戦を2-1で競り勝ったものの、ホームでは1点を先行され、試合終盤に突入した。ここで、救世主になったのが背番号30。急遽、期限付き移籍先の川崎フロンターレから呼び戻された鈴木隆行が、89分に起死回生のヘディングシュートを決めた。スコアは1-1で終了、2戦合計1勝1分で、アントラーズが準決勝へ駒を進めた。

 続いては2001年。またも浦和との対戦となり、アウェイでの第1戦では0-1で敗れた。2年前と似た展開から、アントラーズは再び逆転劇を演じてみせる。47分に秋田が得意のヘディングでゴールネットを揺らし、トータルスコアは1-1に。その後、追加点を奪えずに90分を終えて延長戦へ突入。勝利をもたらしたのは長谷川だった。ビスマルクのCKに反応し、魂のダイビングヘッドを突き刺して、Vゴール勝ち。アントラーズがベスト4進出を決めた。
  そして5試合目は、2007年。まだ記憶に新しい、小笠原のメッシーナからの復帰戦だ。サンフレッチェ広島との対戦、アウェイでは0-1と敗れたが、ホームで3-1と快勝。マルキーニョスの2ゴール、そして野沢のゴールが、アントラーズを準決勝へと導いた。何より、小笠原という大黒柱が加わった陣容に、飛躍の予感と期待が高まる一戦だった。このシーズン、アントラーズはリーグ戦で大逆転優勝を果たし、天皇杯も制した。
 準々決勝第2戦、ホームで4勝1分。5試合のうち、逆転劇が3回。延長戦に突入した試合も含め、アントラーズはカシマスタジアムでの激闘を経て、必ず準決勝へ足を踏み入れている。

 どんな逆境に立たされても、チーム一丸で這い上がってきた。その歴史を今一度思い出し、自信と誇りを胸に、今夜の決戦に臨もう。

スタッフダイアリー

過去の記憶や勝利への意欲、様々な思いを持って日々練習に励む選手の様子は、毎日更新の「スタッフダイアリー」をご覧ください!
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