テヒョンのゴールで追いつくも、PK戦の末、勝ち点1に終わる。
▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田J1百年構想リーグ 地域リーグラウンド EAST 第1節、アントラーズは味の素スタジアムでFC東京と対戦した。
この特別な大会の開幕戦という、特別な舞台。アウェイの味スタには多くのアントラーズファミリーが駆けつけ、ゴール裏はアントラーズレッドに染まった。新たな戦いの始まりにふさわしい緊張感と熱気がスタジアム全体を包み込み、選手たちはキックオフを迎えた。
試合は序盤からFC東京が前へ前へと進み、アントラーズは押し込まれる時間帯が続く。それでも濃野のミドルシュートや荒木の強烈な一撃など、カウンターから反撃の糸口を探っていく。守っては早川が鋭い飛び出しや安定したセービングでゴールを守り、粘り強く自分たちの時間帯を待つ展開となった。
しかし41分、マルセロ ヒアンの抜け出しを止めた三竿がレッドカードを宣告され、アントラーズは数的不利を背負う苦しい状況に追い込まれる。するとそこから44分、FKから遠藤に決められ、先制を許してしまう。
だが、ここで終わらないのがアントラーズだ。前半アディショナルタイム、右CKから荒木が高いボールを供給すると、混戦の中で最後はテヒョンが押し込み、同点。アントラーズレッドに染まったアウェイゴール裏は大きく沸き上がった。
後半はFC東京の猛攻を受ける時間が長くなる。長友のミドルシュートや波状攻撃が続くが、早川の安定したセーブ、植田を中心とした守備陣の体を張った対応でゴールを割らせない。63分にはエウベルとの交代で林が公式戦デビューを果たし、チームに新たな力を加えた。
だが結局、90分では決着がつかず1-1のまま、PK戦へ突入する。PK戦では4人目のキッカー、小池のシュートが惜しくも阻まれ、4-5で勝ち点1という結果に終わった。
早い時間からの数的不利という状況もあり、勝利には届かなかったが、開幕戦から見せた強い結束と闘志はこれからの戦いへ弾みをつけた。次節は、ホームのメルスタで横浜FMを迎える。また前を向き、次の戦いへ向かう。



【この試合のトピックス】
・テヒョンがアントラーズでの公式戦初ゴール。
・林が64分から味スタのピッチに立つ。これがアントラーズでの公式戦デビュー。
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まず、この雪の中、多くのサポーターの方が駆けつけてくれた中で、またアントラーズに関しては非常に声が心に響くぐらいに出ていたので、このゲームは1人退場して、難しいゲームにはなりましたけれど、それでもやっぱり自分が勝たせたかったし、勝たせなければいけなかった。それぐらいの頑張りを選手たちが見せていたので、そこはPK戦も含めて悔いが残るところです。自分一人がやっぱりこのレギュレーション上、どうにか勝たせなければいけなかったと思っています。選手は本当によく頑張ってくれました。
Q.前半のうちに10人になって、その後は耐える形で勝ち点1を得たが、この勝ち点1をどのように評価しているか。
A.やっぱり勝ち点3を取りにいけるチャンスもあったし、そのためのきっかけをもっともっと自分の方でつくれたと思うので、そこのところはもう少しやれることがあったと思います。ただ、選手が非常に、自分が思っていた以上に守備のところも集中力があったし、いろんな形を試したいところもあったけれど、自ら少しそこのバランスのところを壊すのをやめたというか。もう少し自分自身もチャレンジできたという思いはあります。
Q.右MFに起用した荒木選手の起用意図と評価は。
A.やっぱり10人になってもボールを動かすこととか、10人になったら余計にそこは非常に重要になってくると思いました。そういう中でもボールを受ける作業、もちろん1人少ないので、運動量のところはみんなでカバーしなければいけないところもありますが、でも逆に動きすぎないことで、ポイントにもなれるところもあったので、そこは非常によくやってくれたと思います。本当に今、攻守に頼もしくなってきているので、そういう姿勢が見られて、これからもっともっと伸びていってほしいです。そういう選手の1人だと思っています。
Q.試合の立ち上がりに相手をすごくよく見ながらゲームに入り、そのまま時間が流れて退場の場面まで行ってしまったように感じたが、鬼木監督はどういう立ち上がりを思い描いていたか。
A.相手の狙いのところも含めて、我慢比べかなというところもありました。そういう意味でいうと決して悪くなく、アウェイゲームでも自分たちの方に持っていくような雰囲気はあったと思います。ただ、攻撃のところで、外から見ているとかなり行けそうな場所があるものの、そこに実際にボールを入れる作業とか、そういうところで少し時間がかかったりしました。もう少し勇気を持ったプレーがあると、もっと相手コートでチャンスをつくれたのかなと思います。チャンスの数でいうと多くなかったので、ボールをどこで握るのかというのは大事にしなければいけないですし、どこで取りにいくのかというのもそうですが、相手を見るところと、アグレッシブに行くところをもう少し上手にできればいいと思います。でも、これもまた一歩かなというふうに思います。
Q.前半に退場者が出でもハーフタイムでの交代はなく、後半に臨んだ。試合終盤まで交代しなかったのは、どのような考えからか。
A.そんなに動く必要性がなかったというか、相手の方が焦れる展開になると思ったので。そういう意味でいうと、もう少し自分たちの方にエラーが増えたり、自分たちがエネルギーを持って出ていくところの見極めのところを考えていましたが、自分自身もこのチームで1人退場してという展開は経験がないので、耐えられる時間が思っていた以上に長かったし、相手の出方も見ながらやれる状況ではあったので。自分も今まで、1人退場者が出たときの戦い方に凝り固まらないように、やっぱりアントラーズはアントラーズのそういうものを見極めながらやることが重要かなと、現場の展開で思いましたが、それでももっとやりたいことはあったので、そこは次の機会になりますが、できれば1人でも退場者が出ない方がよかったと思います。
Q.前半のアディショナルタイムを乗り切り、後半はどのように臨もうと考えたか。
A.前半の最後に1人退場者を出してからも、非常にいい攻撃があったり、いい時間の過ごし方をしていたので、選手のリズムをあまり崩したくない思いもあり、時間の進め方は最後のような形で悪くないと話をしていました。ただ、勝負に行くタイミングがやっぱりあるので、そのときにはいろんなシステムを含め、そういう準備はしていましたが、あくまでそれはチームの状況をふまえたところだったので、そこが先ほどの話にちょっとつながるようなところで、自分が見た中でいくと、そこはそんなに強く動くことなく、ゲームの状況で判断していこうという形で進めました。選手にはシンプルだけど、10人になったからといってボールをクリアするだけで終わるとか、そういうのはやめようという話をしました。10人だからこそ、逆にボールを動かせば、相手の焦りにもつながるだろうし、そこにしっかりとこだわってやっていこうと。そのなかでやっぱり早い選手、強い選手を有効的に使おうという話をしました。
Q.この大会の1試合目を戦い、難しさや改善点をどう感じたか。
A.このレギュレーションがこのような形なので、やっぱり勝ち切らなければいけないと思います。勝ち点1や勝ち点2を得ることも非常に大事な要素ではありますが、やっぱりチームとして、例えば今日であれば、普段であれば、アウェイで10人で引き分けに持っていったのであれば、本来だったら褒めてあげたいぐらい。試合の半分以上の時間をそういう形で進めているので。ただし、このレギュレーションである以上、やっぱり最後に負ければ、多少なりとも元気というか、そういうものが勝ったチームと負けたチームとでその差は出てくるので、それをなくすためにも勝ち点3をどんなときでも取りにいくのは大事かなと思います。
今大会のレギュレーションから考えれば、最後に(PKで)しっかりと勝ち点1を積み上げて、勝ち点2を取れたことはとてもよかったと思っている。ただ、本来は勝ち点3で終えるべきゲームではあったと思うので、少し甘さもあっただろうし、まだまだ勝負どころに関してはアントラーズから学ばなければいけないところもたくさんあったと思う。
【キム テヒョン】
(同点ゴールの場面は)相手のゴールが近くにあることは認識していたので、ゴールを見ることなく右足を振り抜いた。もちろん、勝ち点1の結果を望んで戦ったわけではないので、満足はしていない。この試合から修正して、次はホームで必ず勝ち点3を取らなければいけないと思っている。ホームでは相手に何もやらせないような、自分たちが圧倒する試合を見せたい。
【エウベル】
立ち上がりは自分たちが試合をコントロールできたと思うが、チャンスを多く作り出すことはできなかった。数的不利な状況になり、相手に先制されても、その後すぐに同点に追いつけたことはプラスにとらえている。次は自分たちのホームゲームなので、またしっかりと準備をして、勝ち点3をつかみ取りたい。
【林 晴己】
アントラーズでデビューできたうれしさはあるが、拮抗した展開の中で勝つために出場させてもらったと思っているので、結果を出せず苦いデビュー戦になった。ただ、アウェイだということを感じさせないようなファン・サポーターの大声援を受けてピッチに立てたことはうれしいし、改めてファン・サポーターの存在をとても心強く思う。
【荒木 遼太郎】
想定外の試合展開となり、その中でも自分たちにできる限りのことを尽くして、最後にPK戦で勝てれば理想的だった。数的不利になり、まずは失点しないように守備の意識を高く持ち、チャンスがあれば攻撃でも見せ場をつくれればと思っていた。次の試合ではもっともっとゴールに絡むようなプレーを見せたい。
【チャヴリッチ】
昨シーズンの終盤から長期の離脱になってしまったが、まずは復帰できてよかったし、短い時間でもピッチに戻れたことをうれしく思う。これからもチームの力になれるように一つひとつ準備していきたい。次のホームゲームは勝ちにいくので、ファン・サポーターの皆さんもまた自分たちの勝利を信じてメルカリスタジアムに足を運んでほしい。