天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 ラウンド16、メルカリスタジアムでアビスパ福岡と対戦した。
リーグ戦が中断する直前、同じホームのメルスタで松村の後半アディショナルタイムでの劇的ゴールで柏を3-2と撃破したアントラーズ。リーグ戦が再開する前、この天皇杯で勝利という結果を出すことが今現在、必要な目標だ。
その言葉通り、序盤からアントラーズは福岡に攻勢をかける。しかしピッチコンディションの影響などもあり、アントラーズはプラン通りの圧力を福岡相手にかけることはできない。しかし13分、チャヴリッチが相手エリア内で倒され、PKを得る。これを自らキッカーとなり、しっかりと決め、先制点を得た。
その後、雷のための57分間の中断というアクシデントもあったが、無事に試合は再開された。すると前半アディショナルタイムに、前嶋から同点弾を決められる。
同点で前半を終えたアントラーズだったが、後半開始から7分後に知念が見事なミドルシュートを魅せ、再びリードを奪った。
このリードを保ち、勝利するかと思われたが、そう簡単に勝負を決めることはできなかった。後半アディショナルタイム、シャハブ ザヘディにまさかの同点ゴールを決められ、試合は延長戦へ突入。雷での中断時間もあり、メルスタは重苦しい空気に包まれた。
だが最後の最後に、アントラーズへ勝利をもたらしたのはエース優磨。116分、小川のCKから強引なヘディングシュートを福岡ゴールに叩き込み、この激戦に3-2で終止符を打った。
後半のPKを決めることができなかった優磨だったが、最後はエースの意地を魅せた。これでアントラーズは準々決勝に進み、タイトルへまた一歩、その歩みを進めることとなった。




Q.流れからチャンスを作れていた。その要因は。
A.形にとらわれることなく、相手を見てサッカーをやろうというところで、実際には大きくこの(中断)期間で落とし込めたわけではないが、今までの積み重ねが選手に相手を見る余裕が少しずつ出てきたのかなと思う。そのなかでどこから選ばないといけないのか、ジャッジのところ。チャンスのところは前進するところがいい。ピンチになっているところは自分たちのミスから前進できるときにしなくて、ミスになっている。そこが改善されれば、もっとチャンスの数が作れると思います。
Q.延長前はどのように声をかけたか。
A.試合前から、どういう状況で終盤を向かえるかはわからないと話をしていた。強さという意味ではあのまま終わりたかった。失点はしたが、選手にもしそういうシーンがあっても、慌てる事なく、むしろ自分たちがバランスが崩れているなら延長に持っていこうと話をしていた。もし無理やり何かして、最後の時間帯で失点してしまっていたら、トーナメントなので終わり。それは避けたかった。延長であれば、ホームなので、(サポーターの)力を借りて、120分でいこうと事前に話をしていた。自分も覚悟は決まっていたし、選手もそういう思いでやってくれたと思います。
Q.鈴木選手が最後は決めた。
A.多くの決定機、まずはそこにいることが大事。多くの決定機を作れたことがチームとしてはいいこと。そこは非常に喜ばしく思っています。なかなか決定機が多く作れなかったので、びっくりしちゃったのかな(笑)。入りませんでしたが、ずっと声をかけ続けたし、最後もゴールだけだと。最後どんな形でも、ストライカーは逃げないことが大事。ゴール前でチャンスでパスを出していればあのシーンもなかった。最後セットプレーだがゴールを目指したから1点になった。PKも含めて悔しさは本人もあるし、チームとしてもありますが、そうして結果を残していくのは大事になると思います。
Q.今までの積み重ねが出たとあったが、先発の柴崎選手や樋口選手など波に乗れない選手が繋がりを持ってやれていた。どう感じたか。
A.多くのことは言っていない。いつも通りの話のなかで、今日改めて相手を見てサッカーをする。今日はより形ではなくて、そこが重要になると思っていた。もう一戦あるので戦術的なことは言えないが、狙うべきところをいい面を持ってしっかりとボールを受けてくれていた。何よりも今週ずっと言っていたのは、ミスを恐れずにボールを受けること。ミスよりも受けないことが失敗だと思う。そのなかで自信を持ってやってくれたと思います。
かなりタフなゲームだった。本当は90分で終わらせたかったが、勝って次につなげられたのは大きい。(得点の場面は)相手の足に当たっていい感じのコースに行ってくれて良かった。監督から他のボランチとは違う武器を出していけと言われていたが、今日はそれが結果として出て良かった。
【チャヴリッチ】
あまりない形の試合で長丁場になったが、勝てたことをプラスに捉えている。(PK奪取の場面は)荒木選手が足元に速いパスをつけてくれたことでボールを受けてからの選択肢が増えたことがプラスに働いた。リーグではまた違う戦いになるが、今日のように出し尽くすことができれば結果はついてくると思う。
【鈴木優磨】
あんなに外すとはという感じ。びっくりするくらい入らなかった。ただ最後は決められて良かった。VARがある時代ではPKが得点手段の一つ。早川選手はじめGK陣とともにPK練習で突き詰めていきたい。
【樋口雄太】
(アシストの場面は)中にドリブルすることで一人食いつかせたいのと、サイドに簡単に振るのではなく中に視線を集めたかった。荒木選手がいい位置に入ってきてくれた。事故みたいになったが、知念選手のゴールにつながって良かった。
【早川友基】
90分で勝たないといけなかった。チャンスもあったし、失点もいらなかった。それに尽きると思う。ボールを握る時間を長くしたいなか、少しずつトライするところが増えてきているのは良いところ。ただ、シュートに対して寄せるところはチームとして詰めないといけない。