2025JリーグYBCルヴァンカップ 1stラウンド 1回戦、CITY FOOTBALL STATIONで栃木シティと対戦した。
リーグ戦から舞台を変え、YBCルヴァンカップ初戦を戦うアントラーズ。対する栃木シティは昨シーズン、昇格初年度ながらJFLを優勝し、今シーズンからJ3に昇格した。そして初のJ3での戦いながら、ここまでリーグ2位と躍進を続けている。
非常に勢いのある相手に対し、鬼木監督は今週日曜日のホーム浦和戦から先発6人を変更し、フレッシュなメンバーで試合に臨む。その中でも、テヒョン、溝口、チャヴリッチ、そして田川が今季公式戦で初先発を飾った。
序盤、アントラーズはロングボールを使いながら、栃木C陣内に入り込んでいく。栃木Cの鋭いプレスに手こずり、チャンスらしいチャンスを作ることがなかなかできなかったが、前半最大の見せ場は29分。この日、先発出場となった荒木のパスを受けた田川が左足で強烈なミドルシュートを放つ。これが決まったかと思われたが、相手GKの相澤に触られ、シュートはクロスバーを叩き、ゴールとはならなかった。
35分には栃木Cにカウンターから最後は吉田にフリーでシュートを放たれたが、ここは早川が見事なセーブを見せ失点を免れる。前半はこのまま、0-0で折り返した。
後半開始から師岡がピッチインするなど、両チームともに選手を入れ替えると試合がオープンな展開となる。そして52分、チャヴリッチが相手選手にエリア内で倒され、PKを得る。これでアントラーズが先制かと思われたが、キッカーの荒木が蹴ったボールは相手GK相澤に止められ、得点することができなかった。
その直後にはその相澤のロングフィードからの高速カウンターで、東川に決定的なシュートを打たれるも、早川がビッグセーブ。まさに両守護神のプレーによって、スタジアムの興奮は最高潮となった。
その後も早川がビッグセーブを続け、失点を免れたアントラーズは69分、待望の先制点を得る。右FKからキッカーの樋口がファーサイドに入れ、植田が頭で折り返すと、最後は濃野が詰めて1-0。狭いゴール裏とバッグスタンドを陣取る12番目の戦士たちも歓喜に沸いた。
1点をリードしたアントラーズは交代出場でピッチに立った優磨、松村らが相手の隙を見つけては栃木Cゴールに迫る。しかしスリッピーなピッチコンディションもあり、決定的な場面を作り出すことができない。同点を目指す栃木Cの圧力も高まるが、71分、カウンターのピンチでもジブリルのシュートをまたしても止めるなど、早川が最後の壁となって栃木Cの攻撃を封じ込めた。
難しい相手とのYBCルヴァンカップ初戦をウノゼロで乗り切ったアントラーズ。まずは2回戦へ駒を進め、タイトル獲得の権利を保持することができた。次はリーグ戦へと舞台が変わるが、また目の前の試合に集中し、着実に歩みを進めていこう。
【この試合のトピックス】
・濃野が今季公式戦初ゴール。




また次のステージへ行けるように取り組んでいきたいと思います。
Q.自分たちから後ろにずるずると下がってしまった印象。監督はどのように見ていた?
A.前半の最初から少しラインは深かったかなと思っています。ロングキックが蹴れる選手がいるということもあったので、どうしても前へ出ていくことによってひっくり返されてしまったり、蹴ったあとのセカンドボールなど、明確な狙いがあった。そこで、ラインが少し下がってしまったのかなと思っています。ただ、自分たちのやっているフットボールはそういうことではない。そこは前半に言い続けていたが、なかなか難しかった。後半は少しずつ意識はしていた。今日でいうと、体力をかなり削られるような相手とピッチコンディションだった。そういったなかで、このゲームをしっかりと無失点で抑えたことは、評価するべきところでもあるのかなと思っています。
Q.リーグ戦に絡めない選手たちも出場した。若い力の躍動という部分はどのようにとらえている?
A.なかなか試合に出るチャンスがなかったなかで、コンディションや体力的なところでいくと少し重さがあったかなと思っています。もっとできる選手たちだと思っています。局面局面では技術面で光るものを出すことはあるが、連続性や継続性は必要になってくると思う。今日のゲームからいろいろと学びながら成長していってほしいです。また、そこをしっかりとサポートしていけるように、私も様々なアイデアや色々なものを選手たちと共有していきたいと思っています。
Q.無失点で抑えた早川選手の評価は?
A.彼の力はかなり大きかったです。決定機だけで見れば、どちらが多かったのだろうというぐらいのものがあった。彼が落ち着いてゲームに入ったということは非常に良かったと思います。メンバーが少し変わった時は、どうしても後ろの安定感が必要になってくる。本来であれば、決定機になる前で抑えることができればもっと良かったし、そうしなければいけない。ただ、栃木Cのフットボールはかなり洗練されていた。このようなピンチはあるだろうなと思っていたので、その期待に応えてくれたなと思っています。
Q.前半はいい形で右サイドから敵陣まで行くもののチャンスにならないことが多かった。後半の師岡選手の交代とリンクしているところはある?
A.修平がどうこうというわけではないが、あそこにかなりボールが入っていたし、そこがポイントになっていた。やりながら選手たちも分かっていたはずだが、精度やエネルギーをもう少し出していきたかった。チャッキーやキミが入った時もそう。精度という意味では、本当にもっとやっていかなければいけない。パスの質やドリブルのコース取り、ランニングのコース取り、そういう細かいところをもう一度見つめなおしてやっていく必要があると思っています。
Q.荒木選手の評価は?
A.ボールを受ける場所やつなぎの部分は決して悪くなかったと思います。ただ、もっと局面局面で出てこなければいけない。受けるだけではなくて、突破のところも。そういうところにも絡んでいけると、もっと良かったのかなと思います。守備で強度の部分が求められたりと色々あるが、最終的には攻撃のところで決定的なプレーをする。それが彼の今日の仕事だったと思います。そういう場面をもっと増やしていくことが重要かなと思います。
Q.PKに関しては?
A.PKはキッカーを決めていなかったので、そこに関しては、ピッチのなかで決めた。タロウが外したからどうこうではなくて、勝負事ですし、ある程度PKの練習もしていたので、キッカーをこちらで決めるべきだったかなと思っています。タロウは昨日の練習で決めていたのでね。本人は悔しいと思います。
難しいピッチのなか、特に後ろの選手はリスクを犯さないように意識してプレーしていた。難しい試合になるのは誰もが分かっていたなか、目標としていた勝利をしっかり達成できたのは良かった。トライできたところもあるが、まだまだ質や精度を上げていく必要がある。
【安西 幸輝】
勝って良かった。難しいピッチ状況に神経を使ったが、うまくいったところもあった。後半は相手が間延びしてきてプレッシャーに行けなくなったところを、サイドの奥深いところまで行けていたのは良かった。ただ、今日はイージーミスが多かったことがすべてかなと思う。課題はいっぱいあるので次に向けて改善していきたい。
【溝口 修平】
交代は悔しいが、自分でも納得しているし理由は分かっている。ミスがどうこうというよりは、攻守における姿勢や気持ちのところ。攻撃だったらもっともっと仕掛けろと言われた。守備は体力的にきついところもあるが、もっと球際に行くとか、切り替えがチーム全体として求められている大前提のところ。それがあった上で、左足だったり違いを出していけるようにしたい。
【濃野 公人】
前半から点を取りたいとずっと思っていた。今日はシュートをものすごく意識して臨んだなかで、一つ抜け出して止められてしまった場面があった。なんとしても結果であのシュートをかき消したいという思いがあった。決められて良かった。