▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2024明治安田J1リーグ第15節、カシマスタジアムでヴィッセル神戸と対戦した。
前節、アウェイで広島に3-1と素晴らしい勝利を収めたアントラーズ。連戦が続く厳しい日程のなか、ホームのカシマに舞い戻り、リーグ暫定首位の神戸と対峙した。
勝ち点3で追うアントラーズにとって、まさしく"6ポイントゲーム"。この重要な試合でポポヴィッチ監督は、再び前節と同じスターティングメンバーをピッチに送り込んだ。
メンバーを固定して戦う影響もあってか、前半はなかなか前に出られない。神戸がロングボールで、効果的に前線の大迫、武藤を使いながら前進してくるのをアントラーズが止めるという展開が続いた。前線の優磨、名古、仲間らが神戸陣内でボールを取ろうとしても、すぐに前へ蹴られ、効果的なボール奪取ができない。アントラーズのチャンスといえば、アディショナルタイムに名古の左CKからニアに走り込んだ関川が惜しいヘディングシュートを見せたシーン程度だった。
しかし後半は試合の流れが一変する。アントラーズが前に出るタイミングをつかんだのか、神戸陣内でのプレーが続く。守っても、大迫、武藤らに決定的な仕事をさせず、いい形で神戸を押し込むことができた。
そして81分、ついに歓喜の瞬間が訪れた。左サイド、安西の素早いスローインを受けた優磨が前線へ鋭いスルーパスを送る。これに呼応した名古が強烈なシュートを放つ。これは相手GKの前川に左手一本で止められるも、そのこぼれ球を右サイドからゴール前へ詰めていた濃野が押し込み、1-0とした。
この濃野のリーグ戦4ゴール目で、カシマの興奮のボルテージは一気に上がった。その後もボールを不用意に失うこともなく、神戸ゴールに迫り続け、結局、アントラーズは1-0で神戸に完封勝利を収めた。
対戦のなかった2013年を除き、2012年の勝利からカシマでのリーグ戦では長らく勝つことができなかった神戸相手に、待望の勝利を得た。さらに自分たちよりも上にいる相手を抑え込んでの勝ち点3は大きな意味を持つ。
苦しい連戦でも、全員がひとつになって戦い抜いての連勝。この勢いを持って次は3日後、YBCルヴァンカップ 1stラウンド3回戦に臨む。対するは、リーグ戦で苦杯をなめている町田。借りを返さなければいけない相手の対戦が続く。
【この試合のトピックス】
・濃野がLIXIL賞を受賞。リーグ戦4ゴール目を記録。



A.まず最低限やらなければいけないことは、ピッチに立ったら自分の力を出し切ること。これは就任初日から伝えてきた。今日はそれができれば結果を得られることを体感できた。
90分間を通して、全員が一つの方向を向いて出し切ってくれた。本当によくやってくれた。
チャンピオンになりたければ、この試合は本気で、この試合は手を抜いてという考えはあってはならない。そういうスイッチは存在しないし、普段の生活や日々のトレーニングから見せていかないといけない。それを選手と日々話してきたが、その意味でも満足したものを見せることができた。今日は間違いなくアントラーズに関わるすべての人が誇りに思う戦いを見せられた。
中田、小笠原、柳沢など、過去のタイトルを獲得してきた選手たちにも当時の強さを思い出させるような部分があったと思う。彼らも今日は誇らしく思ってくれていると思う。
Q.無失点での勝利は大きな意味を持つと思うが、どう考えている?
A.チームにとって非常にいいことで、ハヤにとってもいいことだった。
これまでの失点を振り返って、我々が相手に崩されたというよりは、我々のミスからの失点が多かった。今日は私のなかで、絶対に相手に決めさせないということを最優先に考えていた。
試合を見てもらった方は分かると思うが、非常にインテンシティが高く、守備のオーガナイズもしっかりしたものだった。一瞬のミスで失点もこれまであったが、今日に関してはハイレベルな戦いになると分かっていたし、ミスが出れば負けると思っていた。神戸は能力が高い選手が多く、ピッチ上では想像を超えた部分もあった。ただ、そういった高いクオリティを持ったチームを相手に、我々はズルズルと引くことなく、高い位置から抑え込もうとした。我々のやり方で無失点で終えられたのは非常に大きいし、あれだけのインテンシティを見せられたのは、選手たちがよくやったという言葉しか見つからない。賞賛されてしかるべきかなと思う。
トレーニングからもみんなのコンディションの良さがうかがえる。
僕たちは去年、2敗している。去年の借りを返していかなければいけない。全員がその気持ちで戦う準備ができている。今まで自分たちがやってきたことをしっかり出しながら、結果にこだわって戦っていく。
自分たちよりも上の順位にいる相手なので、絶対に勝たなければいけない。ファン・サポーターの皆さんもかなり気合が入っていると思う。その思いも背負って自分たちが戦っていく。全員で去年の悔しさをぶつけていく。
良いボールを上げてくれるというキッカーとの信頼感もある。自分がゴール前で勝負すれば負けることはないと思っている。セットプレーはキッカーがすべてだと思っている。そのキッカーを信じてゴール前に走り込んでいくことが必要だし、トレーニングからやっていることを信じてプレーしていくだけ。自分がゴールを決めるというところよりかはチーム全員でセットプレーからゴールを狙っていく。
今日は必ず勝たなければいけないという状況。
【佐野 海舟】
神戸は個が強い選手が多くいる中で組織として連係できていて、形もしっかりできているチーム。去年は2敗している。ただ、相手の対策はもちろんしているが、まずは自分たちのやってきたことをしっかりと出していきながら、相手のポイントになるような選手を抑えるところだったり形を出させないように、自分のところで芽を摘んだりしていきたい。
チームとして、やることはあまり変わらない。ただ、相手がどう出てくるかによって自分たちで判断して変えるところは変えていく。大枠は変えずに、細かい部分でピッチでプレーしている選手たちで話し合いながらやっていく。
首位のチームなので、もちろん気合は入る。ただ、気負いすぎず、いつも通りやっていく。
(得点の場面は)監督から「狙っていけ」と言われていた。左サイドの深い位置から、逆サイドにこぼれてくるのを仕留めるのはアントラーズの形に少しずつなってきたイメージがある。名古君からの折り返しが来るのを信じて入り込んだことがゴールにつながった。信じて入って良かった。自分がこじ開けたわけではなく、チームとして運んでいったものが最後に僕に回ってきているので、チームメートに感謝したい。
【鈴木 優磨】
個人的にも昨季にすごく悔しい思いをした神戸戦だったので、個人的に並々ならぬ思いで臨んだ。まだまだ危ない場面やコントロールできない場面も多いが、この連戦中で強い相手に勝ち点3を得られたことは大きな活力になる。戦うという意味では、今日のベースを忘れてはいけないし、今後の基準になると思っている。
後半の押しているなかでのファン・サポーターの皆さんの存在は、相手の経験ある選手たちも嫌がっているのが伝わってきた。改めてこのカシマスタジアムは特別だと思った。皆さんの声援はものすごく前向きになることを選手全員が体験できた。
【名古 新太郎】
(決勝点は)常に狙っているポイントで、抜け出した優磨も見てくれて目が合ってパスが来た。ボールを奪いに行く姿勢はどの時間帯でも狙っていること。キミも決めてくれて良かった。自分はあの動きをやめてはいけない。
【知念 慶】
チームがひとつになって同じ方向を向いて戦うことができた。少しずつだが戦える集団になってきている。得点後も残り時間をどう戦うかについて話し合えて、東京V戦の教訓はすごく活きていると感じた。
【植田 直通】
かなり固い試合になると思っていた。失点したら負ける。今まで失点が続いていたが、神戸相手に無失点でいけたのは自信になる。続けていきたい。
タレントがそろっているなかで、相手の攻撃をどう封じるかはトレーニングでかなりやってきたこと。今までやってきたことをやれたからこそ防げたと思うし、今やっていることに自信を持てる試合になった。
無失点にこだわらないといけない。ここまで失点を重ねてきたので、迷惑をかけていると思っていた。今日は無失点で終えることができて少しホッとした。
【関川 郁万】
ここ最近の1カ月は失点が重なっていたし、勝ち試合を引き分けや負けになるような展開もあって、毎試合こだわっているが今日は結果が出て良かった。リーグを代表する選手が前線にいて、特に大迫選手と対峙することが多かった。競り方だったりを工夫したがいい対応ができなかった。今後に活かしたい。