▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2023明治安田生命J1リーグ 第25節、カシマスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した。立ち上がりから新潟を圧倒したアントラーズは幸先よく垣田のゴールで先制すると、優磨が追加点を決めて、前半を2-0で折り返す。後半は新潟に押し込まれ、苦しい展開となったが、早川の好セーブをはじめ、最後まで全員でゴールを守り抜き、2-0で勝利をつかみ取った。
鳥栖戦の勝利で自信を深めたチームは1週間の準備期間を経て、再びホームゲームに臨んだ。
なお、この試合は「常陽銀行 Powerful Match 2023」として開催された。
スタメンは、GKが早川、フィールドプレーヤーは広瀬、植田、関川、安西、佐野、ピトゥカ、樋口、仲間、垣田、優磨が入った。ベンチには、ウィジョン、昌子、舩橋、藤井、松村、カイキ、知念が座る。
立ち上がりからボールを後方からつなぐことにこだわる新潟に対し、アントラーズは強度の高いプレスを仕掛ける。自陣への侵入は許さなかったが、高い位置でボールを奪うまでには至らない。ただ、ボール保持の局面では、ロングパスを織り交ぜながらも、後方からスムーズに前進することに成功。相手陣内でのプレーを続けた。
すると、9分に試合が動く。関川のクリアに垣田が素早く反応し、ボールをキープ。パスを受けた仲間が左サイドの安西へ展開する。余裕をもってボールを受けた安西は、狙いすましてゴール前へ絶妙なクロスを入れた。このクロスにドンピシャで合わせたのが垣田。勢いよく飛び込み、ヘディングシュートはゴールに突き刺さった。垣田のゴールで先制に成功する。
先制点が生まれたあと、新潟がボールを動かす展開となったが、アントラーズは全体をコンパクトな陣形に保ち、高い強度で守備を続ける。前線の選手たちが献身的にポジショニングの修正を繰り返し、守備の穴をつくらなかった。
守備でリズムをつくったアントラーズは、決定機まではつくれないものの、ボールをテンポよくつなぎ、新潟に奪いどころを絞らせない。攻守両面で試合をコントロールすることに成功した。
そして迎えた30分、追加点が生まれる。右サイドの高い位置でスローインを得ると、スローインを入れた広瀬が樋口とのパス交換からクロスを入れる。垣田がニアサイドで潰れるとボールはファーサイドへ流れ、優磨が相手との競り合いを制して、ゴールへ押し込んだ。この優磨の今季リーグ戦11点目でリードを2点に広げた。
追加点が決まったあとも、勢いを落とさず攻め続ける。33分には左サイドから広瀬がクロスを入れると、ゴール前で優磨と相手GKが接触。優磨のヘディングはゴールへ吸い込まれたが、先に相手GKが捕球したあと、優磨がぶつかったと判断されて、ファウルをとられる。ゴールが認められなかったうえ、優磨にイエローカードが提示された。これで優磨は次節出場停止となった。
微妙な判定が連続したが選手たちは集中を切らさず、冷静にプレーを続ける。ミドルゾーンで非常にコンパクトな陣形を保ちながら、ボール保持者を中心にアグレッシブな守備を仕掛けた。
前半終了間際にはセットプレーを連続で獲得。得点には至らなかったが、樋口の精度の高いキックからゴールに迫った。
前半は理想的な展開で終了。2-0でハーフタイムに突入した。

後半も立ち上がりからゲームをコントロールしたのはアントラーズだった。前線から強度の高い守備を続けて、新潟に効果的な前進を許さない。セカンドボールへの準備、予測の精度と反応の速度でも新潟を上回り、試合の各局面で優位に立った。
しかし、61分にピンチが訪れる。ペナルティエリア右で三戸に広瀬が対応するが、前を取られ、中央に侵入されてシュートを許してしまう。早川が体で跳ね返すが、長倉にゴールへ押し込まれた。オフサイドの判定となり失点には至らなかったが、この決定機で新潟が息を吹き返し、そのあとは押し込まれる展開となった。
62分、ハードワークを続けた垣田と仲間をベンチに下げ、知念と藤井を投入。63分には、カウンターを一度防ぐが、こぼれ球を高に拾われ、ペナルティエリア手前から強烈なミドルシュートを放たれる。あわや失点かという場面だったが、クロスバーに助けられた。
新潟に流れを引き寄せられたなかで、66分に広瀬との交代で松村をピッチへ送った。広瀬が務めていた右サイドバックには佐野が入る。この交代で一時は相手の勢いを止めたものの、2点のビハインドを負う新潟が前がかりに攻めてきた。そこで、78分に樋口と優磨をベンチに下げ、舩橋とカイキを投入した。
その後も新潟に自陣深くまで押し込まれ、なんとか全員で守る展開が続いてしまう。すると、81分には決定的なピンチが訪れた。高の中央へのパスを高木にダイレクトで叩かれると、小見に完全に抜け出され、ペナルティエリア内からフリーで決定的なシュートを許してしまった。絶体絶命の場面だったが、立ちはだかったのが早川だった。見事な反応でシュートをセーブし、2点のリードを保った。
早川の好セーブで失点を免れたが、その後もサイドから波状攻撃を受ける展開となる。ただ、それでも最後まで全員で体を張り、集中を切らさなかった。
そして、ついに試合終了のホイッスルが鳴った。後半は非常に苦しい展開となったが、最後まで全員で守り抜き、2-0で新潟に勝利。リーグ戦2連勝を飾った。
次の試合も1週間後、アウェイで湘南と対戦する。この試合で見つかった収穫と課題を整理して、アウェイでの勝利を目指す。
【この試合のトピックス】
・垣田が今季リーグ戦4点目
・優磨が今季リーグ戦11点目
・優磨が次節出場停止
・優磨がLIXIL賞を受賞



A.ファン・サポーターの皆さんのおかげ。前半の選手たちの勢いもそう、後半に耐えたところもそう。ファン・サポーターの皆さんのおかげで、狙っていた勝ち点6が取れたのは非常に大きい。
Q.伝統的に強みとしてきた、サイドバックのクロスから決めることができた2得点の評価は?
A.今日はビルドアップも最後の崩しも、クロスだけでなく最後のニアゾーンに入ることが前半に何度もできていて、特に飲水タイムまではニアゾーンに入る回数を多くできていた。そこからまた相手が寄ってきていたので、みんなで確認して「クロスを入れていこう」ということで2点目が取れた。非常にいいバリエーションのなかで、相手を揺さぶることができた。クロスの精度ももちろん素晴らしかったが、今日はそれまでの過程も含めたゴールだったと思う。
Q.後半のような展開になった原因とシュートストップをした早川選手の評価は?
A.展開自体は試合前に選手たちへ伝えていたが、自分たちの保持に問題が出れば、当然相手は簡単にボールを失わないのでベタ引きになる。自分たちの保持に問題があったと思うし、ボールを奪ったあとの1つ目、2つ目もつながらなかった。うしろからのビルドアップも、しないのであればセカンドボールを拾わないといけなかったが、そのあたりの配置なども振り返りたいが、選手が入れ替わったところでオープンな展開にさせてしまったことは反省点だった。
早川選手はビルドアップの能力はさることながら、体の動きも非常にしなやかでなめらか。最初に見たときからいいGKだと思っていたが、あとはどこで経験を積ませるかというところで、僕が指揮官になったところから、迷ったところでもあったが、早めに踏み切った。今年は試合経験を積むごとにどんどん良くなって自信をつけている。特にこの1、2カ月は、チームの成績とともに、彼が自信を持ってプレーしていることが、攻守両面でチームに良い影響を与えていると思う。個人的にはもっと上を目指せる選手だと思っている。ルヴァンカップのときに代表に呼ばれていないといいなと思っている。
ホームでもみんなが自信をもって本当によく戦うことができている。ここからの試合は大事な試合が続いていく。ホームでできるアドバンテージを生かしていく。多くのファン・サポーターの皆さんが試合を通してたくさん声をかけてくれるので、自信を持っていけばいいと思う。
新潟は、主導権を握るのがうまいチーム。その相手に、焦れることなく自分たちがいま取り組んでいることをやっていけば、いい結果を得られると思う。
男祭りということで、勝ってみんなで喜びたい。ただ、男祭りという特別な思いは抑えておいて、単純に勝ちたい。
【関川 郁万】
新潟は後ろからしっかりとパスをつないでビルドアップしてくる。最近は失点数が少なくなってきているので、それを継続しつつ、勝っていきたい。
勝たなければいけない試合が続いていく。大樹さんも言っていたが、すべて決勝戦のつもりでやっていく。内容も大事だと思うが、結果も大事だと思う。男祭りということで、たくさんのファン・サポーターの皆さんがきてくれると思うので、ともに圧をかけてもらいたい。
【植田 直通】
新潟とはすでに3回対戦しているので、互いの戦い方はわかっている。そのなかで、自分たちがどれだけ成長しているのかを見せる試合にしたい。かなりボールを繋いでくることが予想されるが、自分たち主体で守備を行って、ボールを奪いにいきたい。
【樋口 雄太】
ホームの2連戦で連勝すれば、ここから勢いに乗っていける。(前節の)鳥栖相手でも、新潟相手でも、自分たちのやるべきことは変わらないし、アクションを起こし続けることが大事。自分がボールを受けて、パスをさばいて、前へ出ていく。一連の動きを常にやり続けていきたい。
【仲間 隼斗】
ホームで勝ち続けていけば、自然と上位との勝ち点差も縮まってくるはず。そういった意味でも、この2連戦は大事だと思う。後半戦に入って、全体的にチームとしてやるべきことが出来てきたし、それをどんな相手でもぶつけるだけだと思う。とにかく勝つことが大事になる。
自分自身がキービジュアルの一人に起用された試合だったので、無失点で勝ちたい思いがより強かった。それを達成できたことはよかったし、シーズン終盤戦へ向けた勢いにもつながると思う。ただ、戦況が難しい時間帯にどのようなプレーを選択すべきか、ピッチ内でもっと共有しなければならないと思っている。
【アルトゥール カイキ】
ケガからの復帰戦として試合に出場できたことをうれしく思う。そしてチームが勝利できたことに喜びを感じている。後半にチーム全体のパフォーマンスが落ちてしまったことは課題なので、次戦に向けて修正しなければならない。チームは勝ち続けるために全力を尽くしていく。自分もその一員として貢献していきたい。
【広瀬 陸斗】
ひさびさに試合に出られたこと、そして無失点での勝利を挙げられて良かった。(追加点の場面は)自分のクロスの特長を知っているカキと優磨がゴール前でいい動きをしてくれたことに感謝したい。これからも目の前の一戦一戦で勝ち点3を得るために戦っていきたい。
【垣田 裕暉】
(先制点の場面は)安西君からいいクロスが上がって、自分もいいところにポジションを取れていたのでゴールを決められた。相手CBは強さも速さもある選手たちなので、負けたくない思いを持っていた。自分たち2トップと相手CBとの対戦が勝敗のカギを握ると思っていたので結果を残せて良かった。
【植田 直通】
クリーンシートの試合は守備陣が注目されがちだが、前線から頑張ってボールを追ってくれる選手たちがいるからこそ、達成できている。試合の終盤はプラン通りにいかない時間帯もあったが、カシマスタジアムに詰めかけたファン・サポーターの声援のおかげで無失点にしのげたと思うので感謝したい。