▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2023明治安田生命J1リーグ 第22節、カシマスタジアムで北海道コンサドーレ札幌と対戦した。 開始12秒で樋口が先制点を決めると、樋口が蹴ったコーナーキックから植田が追加点を決めて、前半を2-0で折り返す。そして、後半にも再び樋口のコーナーキックから今度は優磨が追加点を決め、3-0で札幌に快勝した。
前節のFC東京戦で3-1と勝利した後、3週間の中断期間に入った。甲府から須貝が加わり、2試合のトレーニングマッチで連係を高めた。そして、再開初戦となる札幌戦へ臨んだ。
なお、この試合は「イエローハット ハットの日 サンクスマッチ」として開催された。
スタメンは、GKが早川、フィールドプレーヤーは須貝、植田、関川、溝口、ピトゥカ、佐野、樋口、仲間、垣田、優磨が入った。ベンチには、スンテ、昌子、荒木、藤井、松村、名古、舩橋が座る。須貝は加入後初の公式戦で初先発となった。
キックオフ直後に試合が動いた。垣田がキックオフでボールを下げると、パスを受けたピトゥカが左サイドへ展開。溝口が優磨へ縦パスを入れ、優磨がこれをフリック。仲間がヒールで優磨へ戻し、優磨から裏へ抜け出した樋口へパスが通った。相手GKとの1対1となった樋口は、冷静に右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らしてみせた。開始からわずか12秒。電光石火で先制点を奪った。
先制点で一気に勢いづいたアントラーズは、札幌を攻め立てる。垣田がペナルティエリア内で倒され、あわやPKかという場面をつくれば、優磨が枠を僅かに逸れるミドルシュートを放つ。アントラーズが試合の主導権を完全に掌握した。
その後、試合が少し落ち着き、徐々に攻め込まれる場面が増えた。12分には、早川の好セーブで失点を免れたが、ルーカス フェルナンデスのクロスから小柏にヘディングシュートを許す。そして、14分には、馬場のパスで小柏に背後へ抜け出され、肝を冷やした。
ただ、それでも15分にセットプレーで追加点を奪う。コーナーキックを樋口が蹴ると、ゴール前で植田がドンピシャで合わせた。豪快なヘディングシュートはゴールネットに突き刺さり、2-0とリードを広げた。
追加点を奪ったあと、再び攻撃が勢いづく。23分には、ピトゥカからのパスを仲間が見事に落とし、拾った垣田がドリブルからフリーでシュートを放つ。惜しくも枠を捉えることができなかったが、決定的な場面をつくった。
その後、札幌に攻め込まれる場面もあったが、無失点で凌ぐと、再び流れを引き寄せる。札幌のオールコートマンツーマンに対し、積極的に動いてスペースをつくり、そのスペースをまた別の選手が使って攻撃を仕掛けた。そして、コーナーキックでは、樋口の質の高いキックで何度もチャンスをつくり、札幌のゴールを脅かした。
前半はこのまま2-0で終了。理想的な展開でハーフタイムに突入した。
後半も開始直後からアグレッシブに試合に入った。47分には、コーナーキックの流れからピトゥカが左足を鋭く振り抜くと、ゴール前にいた仲間がヘディングでコースを変える。惜しくも枠は捉えられなかったが、後半立ち上がりから決定機をつくった。
しかし、札幌も強度を落とさず、アグレッシブに戦ってきたことで、一進一退の攻防が繰り広げられた。球際の攻防が白熱し、試合がヒートアップしていく。
54分、ハードワークを続けた仲間との交代で、藤井をピッチへ送った。拮抗した展開のなかで、徐々に札幌のカウンターが脅威となり始める。システムのかみ合わせもあり、ピッチの幅を広く使った攻撃でゴール前まで攻め込まれる場面が増えた。
63分には、垣田との交代で松村を投入。2トップの一角に入った松村は、走力を活かして守備に強度を加えた。そして、先に途中出場した藤井がドリブルで相手を切り崩し、脅威を与えた。
すると、67分にコーナーキックから追加点が生まれる。樋口がまたしても質の高いクロスを蹴ると、これに合わせたのが優磨。高い打点で放たれた強烈なヘディングシュートは、相手GKの手を弾いて、ゴールを射貫き、リードを3点に広げた。優磨はこれで今季リーグ戦10得点目となった。
3点差に広げたあとも、攻撃の手を緩めず、強度を維持して戦った。75分には、須貝のクロスに松村が合わせ、ゴールに迫る。そして、79分には優磨、関川、溝口をベンチに下げ、荒木、昌子、舩橋をピッチへ送った。
すると、選手交代の直後にピンチが訪れる。右サイドを崩されると、ゴール前でフリーになった小林に決定的なシュートを放たれる。枠内を捉えられ、失点覚悟の場面だったが、至近距離からのシュートに昌子が反応。頭で見事に跳ね返し、ゴールを死守した。
昌子の見事なブロックで無失点に保つと、85分にカウンターからチャンスをつくる。途中出場の荒木と藤井が絡んで、ゴール前まで迫った。惜しくもシュートまでは至らなかったが、最後までゴールを狙う姿勢を貫く。
試合終盤は札幌に攻め込まれる展開となったが、集中を切らすことなく、ゴール前で体を張り続けた。そして、試合終了。中断期間明けの初戦で、札幌を3-0と下し、リーグ戦2連勝とした。
次は1週間後のリーグ第23節。アウェイ名古屋戦へ向けて、チーム一丸で準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・樋口が今季リーグ戦2ゴール目
・植田が今季リーグ戦2ゴール目
・優磨が今季リーグ戦10ゴール目
・溝口がリーグ戦初スタメン
・須貝が加入後初出場・J1初出場
・優磨がリーグ通算150試合出場
・樋口がLIXIL賞を受賞



A.素晴らしい勝利だったし、内容としてもトレーニングしてきたこと、あるいはずっとやってきたことが実を結んだ感触を得ている。ようやくここまで辿り着いた気がするし、ここからが本当の勝負だと思っている。上位に殴り込みをかけるにはいい勝利だった。2連勝とも、得点を取ったら次のゴールを目指していくことを就任当初から選手たちには伝えていて、そういうスタイルを作っていこうというところで、なかなかそうならなかった。ただ、粘り強くチーム作りを進めてきて、ようやくそういうチームになってきた気がしている。ホームの戦績が悪い印象があったが、神戸戦以来の9試合は7勝2分。そのうち失点したのはFC東京戦のPKのみだった。これは驚くべき数字だと思う。今日もそうだったが、選手たちとともにサポーターが一緒になってゴールに鍵をかけてくれていると見ている。アントラーズらしさ、カシマスタジアムらしさがあるチームになってきた。
Q.先制点が大きかったと思うが、得点した時間帯も含めて評価について。
A.願ってもない形と時間帯だった。立ち上がりに出たのは、選手たちのなかに残っているいいイメージだと思うし、この3週間で準備してきたことだった。非常に選手たちが意欲的に取り組んでくれて、その後のプレーに関しても、あそこで1つ成功体験ができて、スコアが動いたことで、自信を持ってプレーできたことが大きかった。いろんな面でいいゴールだった。
Q.中断明けに今日のような試合ができて、今後どのように戦っていきたい?
A.まずはチームを定めることがどのタイミングでできるかが勝負だった。これまでいろいろなトライをしながら、いろいろな選手を試しながら、いろいろな配置をしながら、シーズンをスタートさせた。そこからシーズン終盤に勝負をかけられる体制を整えることが大きなテーマで、そのタイムリミットが今くらいだったが、なんとかギリギリ間に合ったと捉えている。自分たちがどのようにボールを動かして、どのように相手の狙いを外していくのか、攻守ともに一つずつやってきて、それがうまく試合に出る試合も出ない試合もあった。選手たちに迷いがあるときもあったが、粘り強く絵作りをしてくれて、絵をそろえてくれた。それを僕は拾い上げながら整理をしただけ。選手たちがよくここまで間に合わせた。これで選手たちも実感として手触りがある状態で戦えているので、これから上位陣に勝負をかけていく。来週のアウェイ名古屋を乗り越えて、ホームに帰ってきてから上位チームに勝っていけば十分に可能性はあると思っている。
Q.セットプレーでの得点が増えていることについて。
A.中村コーチが担当していて、非常にいい仕事をしてくれている。加えて選手たちの質。特に樋口選手のキックが、昨年から質を変えて安定してきたことが大きい。中の選手からしても、信じて自信を持って入れている。僕のアイデアとかは、昨年にコーチとして入ったときから選手に伝えていることはあるが、それをすべてやれという言い方はしないので、選手たち自身で切り開いているもの。選手たちはよくやっていると思うし、ナオもさわっていたがなかなかゴールが取れていなかった。G大阪戦に続いて取れたので、今後も期待できる。相手としてはかなり嫌がっていると思う。あと得点も目立っているが、実は連敗しているときはセットプレーの失点も多かった。佐藤GKコーチが担当してくれているが、そこを変えて失点がなくなったのも大きい。流れのなかも良くなってきたが、攻守ともに神戸戦からセットプレーで失点していないと思うが、そこも大きい。
J1は素晴らしい選手しかいないし、甘い世界ではないと思う。当たり前に来るチャンスではないので、しっかりプレーしないといけない。伝統のあるチームで、勝利のために貢献するという、強い覚悟をもってアントラーズに来た。それをプレーで見せたい。
【溝口 修平】
これまでリーグ戦のチャンスが少なかったなかで、ようやくチャンスが巡ってきた。これをしっかりつかみたい。サイドバックとして、まずはしっかり守備から入る。自分のところでやられないというところが大前提にある。そのうえで、クロスやビルドアップで良さを出し、結果につなげて、レギュラーをつかみとりたい。
【佐野 海舟】
中断期間前のFC東京戦で勝って、いい流れで中断期間に入った。そして、中断期間も課題に対して、みんなで取り組めたし、いい時間を過ごせたと思う。守備では穴をあけないことが大事になる。自分がチーム全体のバランスを見てプレーしたい。
幸先よく、すばらしい攻撃の形から先制点を決められてよかった。その勢いのままに2点目、3点目と加点できたことが勝利につながった。(2得点につながった)セットプレーはチームの強みになってきている。自分自身はその精度を高めることに努めるだけなので、いつも集中してボールを蹴っている。
【早川 友基】
札幌は前半からギアを上げてくるので、それを警戒して試合に入り、自分たちが上回ることができた。キックオフから全員が前向きにプレーできたことが、先制点につながったと思う。移籍後初出場だったヒデやリーグ戦初先発の修平に勝利の経験を積ませることができたことにも満足している。
【須貝 英大】
初めてカシマスタジアムのピッチに立ち、まずはファン・サポーターの応援のすごさを実感した。少し緊張していたが、チームが早い時間帯に先制点を奪ったことで、その後はリラックスして試合を進められた。伝統のあるすばらしいチームの雰囲気を感じながら「これがJ1の舞台なんだ」と体感でき、楽しい90分間だった。
【溝口 修平】
「これまでやってきたことを信じて、自分自身が輝けるように」と意識して試合に入った。多くのファン・サポーターの後押しを受けるなかで、カップ戦のときよりも緊張はなく、自分のプレーにより集中できたと思っている。試合を通じ、攻守においての自己評価は60点くらいなので、まだまだ課題を改善していきたい。
【松村 優太】
体がキレている感覚はあるが、得点やアシストなど、結果を残すことはできなかった。ただ、FWとして相手の背後のスペースを突く役割や、そこから得点を狙う役割は、自分自身が担いやすいと思っている。今日の勝利で上位陣に食らいつけているので、次節も出場のチャンスがあればチームを手助けしたい。