▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
名古屋グランパスのACLの日程変更により前倒しの開催となった明治安田生命J1リーグ第21節。アントラーズは豊田スタジアムに乗り込んだ。前半に犬飼のゴールで先制すると、後半に杉岡が追加点を決め、リードを2点に広げる。そして、このまま最後まで高い集中力で守り切ったアントラーズが2-0で勝利し、リーグ戦3連勝を飾った。
直近のFC東京戦を終えたチームは中2日で臨む名古屋戦に向けて、試合翌日からトレーニングを再開した。次の対戦相手の名古屋はリーグ2位と好調で、ここまで15試合中11試合でクリーンシートを達成するなど、守備に絶対の自信をもつチームだ。
相馬監督は名古屋について「守備が堅く、速い攻撃を仕掛けてくる。そこをストロングポイントにしていると思う」と警戒を強め、「自信を持ってアグレッシブにプレーをしていく。チャレンジャーとして、まずは自分たちの持っているものを出していく」と語っていた。
先発はFC東京戦から6人を入れ替えた。GKは沖、最終ラインは右から常本、犬飼、町田、杉岡、ボランチはピトゥカと永木、サイドハーフは右に遠藤、左にアラーノ、前線は小泉と土居が務めた。なお、ベンチには、スンテ、広瀬、林、荒木、三竿、松村、上田が座っている。
立ち上がりから中盤で激しい攻防が繰り広げられる展開となったが、アントラーズは球際の勝負に勝ち、試合の主導権を握る。攻守の切り替えも非常に早く、ボールの即時奪回に成功した。また、ボールを奪った後の球離れとサポートも良く、安定したボールポゼッションで名古屋を圧倒する。試合前に相馬監督が語っていたとおり、アグレッシブな戦いをみせた。
すると32分、セットプレーから均衡を破る。左からのコーナーキックを獲得すると、キッカーの永木がインスイングでゴール前にボールを送る。これを相手GKランゲラックがキャッチミスでこぼすと、犬飼が反応してゴールへ押し込んだ。犬飼のゴールで先制に成功する。
得点後もアントラーズが名古屋を圧倒した。シュートの数こそ多くなかったが、コンパクトな陣形を保ち、球際で戦い続ける。前半最後まで主導権を譲らず、1点のリードを保ったまま、ハーフタイムを迎えた。
後半もアントラーズは強度を落とさずプレーする。名古屋のボール保持者にプレッシャーをかけ続け、自陣に進入することを簡単に許さなかった。
しかし、徐々に名古屋がボールを保持する時間が少しずつ長くなってくる。すると53分、相馬監督は遠藤と土居をベンチに下げ、荒木と松村を投入した。前線にフレッシュな選手を入れて、攻守の切り替えと守備の強度をさらに上げ、カウンターで追加点を狙いに行った。
さらに名古屋の圧力が強まった70分、アラーノとの交代で上田を投入した。前線に起点をつくり、2点目を狙いに行くとともに、セットプレーにおける守備の高さも強化していく。
すると78分、交代で投入された選手たちが中心となり、チャンスをつくった。ピトゥカからの縦パスを荒木が受けると、左サイドでフリーになった松村に展開する。松村がクロスを入れると、ゴール前で上田が頭で合わせた。しかし、強く叩きつけた上田のシュートはポスト上へと惜しくも外れてしまった。
さらに81分にも立て続けにチャンスをつくる。永木からの縦パスを上田が受けると、相手GKランゲラックとの1対1の場面を作る。しかし、上田のシュートはランゲラックのブロックに遭い、追加点は奪えなかった。
終盤に突入すると、名古屋は木本をターゲットにロングボールを放り込んできた。ただ、これを犬飼がことごとく跳ね返し、セカンドボールを周囲の選手が素早く回収していった。
すると86分に追加点が生まれる。犬飼が木本に競り勝ち、ロングボールを跳ね返すと、松村が素早く反応し、ピトゥカにつなぐ。ピトゥカからのパスを受けた永木は、ドリブルでボールを運び、上田へスルーパスを送る。このパスは右サイドへ流れてしまうが、上田が追いつき、小泉につないで松村へ渡す。松村は中央へ切り込み、横にいた永木へパス。永木はペナルティエリア内のスペースに斜めに走り込んだ荒木にパスすると、荒木がヒールで落とした。これを後ろからスピードをもって走り込んだ杉岡が、ワントラップから左足でシュートし、ゴールネットに突き刺した。良い守備からカウンターを繰り出し、多くの選手が関わってゴールを奪ってみせた。理想的な得点でアントラーズがリードを2点に広げる。
得点直後の88分、永木との交代で三竿を投入した。アントラーズは前線からの守備を緩めず、高い強度でプレーを続ける。そして、このまま名古屋にシュートを1本も許すことなく、2-0で試合を締めくくった。
自信を確信に変えるリーグ戦3連勝だ。しかし、次の試合はまたすぐにやってくる。中2日のホーム横浜FM戦に向けて、チーム一丸となって準備を行い、リーグ戦4連勝を目指す。
【この試合のトピックス】
・被シュート0を記録。被シュート0は2009年J1第31節 山形戦以来、2度目。
・リーグ戦3試合連続無失点
・犬飼が今季初ゴール
・杉岡が加入後リーグ戦初ゴール
・ピトゥカがリーグ戦初先発



・もう少しコンパクトにしよう。
・ボールを受ける準備をしよう。
・準備をしてきた。気持ちを込めて戦おう。
・しっかり勝ちにいこう。
今シーズン初の3連勝、上位の名古屋へのチャレンジ、前回対戦のリベンジ、この3つを意識して戦おうと話していた。力のすべてを出し切ってプレーしようと選手たちに伝えて、試合へ送り出した。その中で選手たちが持っているものを出してくれた。それによって先制点を取ることができ、終盤に追加点も取ることができた。選手たちが献身的なプレーやチャレンジし続けてくれた。感謝したい。
Q.前節からメンバーを入れ替えた中での勝利。非常に良い状態だと感じるが、監督のはどのように感じている?
A.選手たちがやってくれると信じていた。中2日での試合が続く中で、間違いなく必要になってくるのがアグレッシブさ。この考えのもと、選手をチョイスした。プラスのエネルギーを出している選手や組み合わせの部分を考慮した中での11人だった。自分が想定していた以上のアグレッシブさで戦ってくれた。選手たちを信じて送り出して良かったと感じている。連勝している流れで選手を変えずににリスクを犯さずという考えもあったが、選手たちに「チャレンジしろ」と言っているのに自分自身がチャレンジしないのはどうなのかと思い、今回このような選択をした。また次の試合へ向けて、アグレッシブにチャレンジし続けることができるように準備していく。
守備が堅いチームなので、先制点を取られると厳しくなる。なので、先制点というところはポイントになってくると思う。前節から中2日でメンバーも変わる中、チームの総合力が大事になってくるし、名古屋に勝利することができれば、さらに勢いがつく。この試合は、重要な一戦になる。
【小泉 慶】
相手の嫌がることをやり続けていく。選手一人一人が積極的にプレーして行くことができれば、自然とチャンスも多く作れると思う。立ち上がりに失点しないこと、セットプレーで失点しないことが重要になってくる。
【上田 綺世】
まだまだ上の順位を目指している。連勝できているこの流れを切らさず、名古屋相手に自分たちのフットボールをしていく。良いパフォーマンスをして名古屋に勝利し、また勝利を重ねていくことができるようにしていきたい。
(2点目の場面は)目の前にスペースがあり、ここでいくしかないと思った。亮太君から直接パスをもらおうと思ったが、タロウがパスを受けたため走り込むコースを少し変えた。良いところに走り込むことができたと思う。この試合にかける思いは強かった。チームがいい状態だったので、ここで流れは切りたくないと思っていた。そのいい流れにうまく乗れたと感じている。
【犬飼 智也】
(先制点の場面は)ラッキーだった。喜ぶのも少し照れくさかった。ただ、ゴールはゴール。もっているなと感じた。勝利という結果にも満足しているし、今日の試合を含め、ここ最近は相手にあまりシュートを打たれることなく守ることができている。