▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ最終節、カシマスタジアムでセレッソ大阪と対戦した。後半にカウンターからC大阪に先制点を許したが、試合終盤にエヴェラウドのゴールで同点に追いつく。来季ACL出場権獲得のためには勝利が必要なアントラーズはその後も怒涛の攻撃を仕掛けたが、あと1点を奪うことができず、1-1の悔しい引き分け。今季のJリーグは18勝5分11敗、勝ち点59の5位に終わった。
前節の清水戦は前半早々の2得点を守り切り、2-0で勝利した。ザーゴ監督は、試合を振り返って「もっと得点を取れたと思う」と語り、内容には満足していない様子だったが、それでも「今は内容も大事だが、勝つことが一番。まだACL出場権獲得の可能性がある。結果が出て良かった」と、勝ち点3という結果をポジティブに捉え、すぐに中6日のC大阪戦に向けて準備を始めた。
先発は前節の清水戦から2名を変更した。試合直前のウォーミングアップで山本が負傷し、急きょ杉岡が先発出場し、ベンチには名古が入ることになった。ゴールマウスは沖が守り、最終ラインは右から永木、犬飼、町田、杉岡が並ぶ。中盤はレオ、三竿、アラーノ、土居が入り、2トップは上田とエヴェラウドのコンビとなった。そして、ベンチには、スンテ、広瀬、関川、遠藤、荒木、松村、名古が座った。
立ち上がりは両チームともに積極的に攻撃を仕掛け、多くのシュートを放つ展開となる。ただ、互いに守備陣がゴール前で粘りをみせて、得点は生まれなかった。
すると15分にアントラーズが決定機をつくる。左サイドから杉岡が低いクロスを送ると、相手のクリアミスでファーサイドまで流れる。これを永木が落とし、エヴェラウドがシュートした。シュートは良いコースに飛んだが、惜しくもポストに当たり、先制点にはならなかった。
15分を過ぎると、試合はこう着状態に陥る。アントラーズはボールを動かしながら攻撃を仕掛けたが、C大阪のコンパクトな守備を前に攻めあぐねる展開が続いた。ただ、攻撃から守備への切り替えは早く、カウンターは許さなかった。そして、前半はこのまま最後まで両チームとも隙をみせずに戦い、0-0でハーフタイムを迎えた。
後半に入ってもアントラーズはC大阪の堅固な守備に苦しめられる。後方から丁寧にパスを繋ぐも、なかなか効果的な縦パスを通すことができず、攻撃のテンポを上げることができなかった。逆に、前がかりになったところを狙われ、C大阪に決定機をつくられる場面もあった。
こう着状態を打開すべく、指揮官は選手交代を決断する。64分には永木に代えて広瀬をピッチへ送り、78分には、三竿、土居、アラーノに代えて、遠藤、荒木、松村を投入した。しかしボールを圧倒的に支配しながらも、なかなか決定的なシュートは放つことができず、逆にC大阪の鋭いカウンターを喰らい、ピンチを招いた。
すると、83分に痛恨の失点を喫してしまう。ペナルティエリア手前でこぼれ球を拾った松田に左足で見事なコントロールシュートを決められ、先制点を許してしまった。
それでも選手たちは下を向くことなく、チーム一丸でゴールを狙った。サポーターからの大きな手拍子も選手たちを力強く後押しした。
すると、90分に同点ゴールが生まれる。杉岡が前線の上田を目掛けてロングボールを送ると、ボールがこぼれる。これをエヴェラウドが右足でシュートし、ゴールネットを揺らした。土壇場で同点に追いつくことに成功した。
ACL出場権獲得のために勝利が必要なアントラーズは、後半アディショナルタイムに猛攻を仕掛ける。迫力のある攻撃でC大阪ゴールに何度も迫ったが、相手GKキム ジンヒョンの好セーブやゴールポストに阻まれて、あと1点を奪うことができなかった。そして、このまま1-1の引き分けで試合を終えた。
この結果、ACL出場権獲得の目標は果たせなかった。あと1点に泣いた最終節。この悔しさは絶対に忘れない。タイトル奪還の決意を胸に刻み、来たる2021シーズンへの準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・エヴェラウドが今季18ゴール目
・今季のJリーグは18勝5分11敗、勝ち点59の5位で終了



・頭を使って冷静にプレーすること。
・状況をみながら相手の背後のスペースを有効に使おう。
・冷静に戦おう。
・それぞれのポジションを意識しよう。
Q.試合後は温かい拍手に包まれました。サポーターへのメッセージは?
A.今シーズン序盤の6、7試合は、選手、監督、スタッフが変わり、浸透するのに時間がかかった。段々といい状態になっていったと思う。序盤、勝つことができなかったなかったときに信じてくれた皆さん、スタジアムや画面を通して応援してくれた皆さんに感謝したい。来年は期待に応えられる結果を示していきたい。
Q.何が足りなくてタイトルを獲れなかったと考えている?
A.1つは、チームコンセプトやゲームスタイルを変えたことで、選手たちに戸惑いがあったと思う。コーチも含めて両者が慣れるのに時間が必要だった。そして、いいスタートをしようと取り組んでいるところでリーグが中断した。グループ練習しかできず、なかなかチーム作りが進まなかったので、全員で統一するには時間がかかった。夏あたりからいい状態になったと思う。やはり新しいスタイルに慣れて実行できるまでは時間が必要だった。来年は今年をベースにさらなる上積みをしていきたい。世界のビッグクラブでも、監督が変わってすぐに結果を出せるわけではない。ただ、やってきていることが浸透して、段々とできるようになっている。そして、収穫もあった。新人がデビューして能力を示すことができた。彼らの伸びしろを考えれば、クラブとしていい形で育てていける。悪い面ばかりではなく、良い面もあったのではと思う。
1年の最後にいい試合をして勝って終われるよう、僕たちは全力を出していく。セレッソとの戦いは、ホームだし今年最後の試合と決まっている。最後の決勝戦のつもりで戦っていきたい。
【上田 綺世】
最終節、自力で最低限の4位という位置も見えている。喉から手が出るほど、1点が欲しい試合となることは間違いない。その1点をもぎ取りたい。そして、自分がこれまでに増やしてきた引き出しを存分に発揮しながら、それ以外の仕事もうまくこなしていきたい。
【沖 悠哉】
僕たちは勝つしかない。監督からは自分たちが最高の準備をして、最終節に向かっていこうという話をされたし、選手たちもその気持ちで準備をしてきた。気負うことなくプレーしていきたい。勝利するためにどのようにしていくということをチーム全員で共有して、勝利へとつなげていきたい。
正直、正しく表せる言葉は出てこない。かといって下を向いても仕方がないので、前を向いてやっていきたい。90分を通してチャンスを作っていたが、決め切れなかったのが大きい。正直、本当に言葉にするのが難しい。今年の序盤、さまざまなことが変化したなかで、慣れるのに時間がかかってしまった。それによって出遅れた。チームとしてハマってきて、ACL出場枠に向けて戦っていた。個人的には速いスピードで強度が高い日本のサッカーに慣れるのは時間がかかったが、1年目の数字としてはいい数字だと思うし、周りに感謝したい。
【沖 悠哉】
まず、今年はいろいろなことがあったなか、皆さんのおかげでJリーグの試合を開催できたことに感謝したい。今日は勝たないといけない状況だった。注目される試合で勝敗を決めるのはGKだと思っている。GKの差で相手は引き分けに持っていったと思うし、自分はもっとレベルアップできると感じた。まだまだ周りから見て安心感や信頼感がソガさんやスンテさんと比べて足りない。それは試合に出続けて、セーブする姿や一生懸命にプレーすることで得るもの。来年も継続してやっていきたい。今年はサポーターが入れず寂しい時期もあったが、今日も太鼓や拍手で応援してもらい、僕たちは最後まで走れて体を張れた。それができるのはサポーターのおかげ。