4日前、アントラーズはカシマスタジアムで北海道コンサドーレ札幌と対戦した。試合開始早々の前半7分、鈴木に先制点を奪われてしまう。その後、アントラーズはボールを支配しながらも、なかなかチャンスをつくれない。後半に入ると、決定機が何度か訪れたが、決めきることができず、アディショナルタイムにカウンターから追加点を許し、0-2と敗戦を喫した。
試合後、指揮官は「連敗は好ましくない」と悔しそうに語った。立ち上がりの失点、そしてチャンスでの決定力不足と改善すべき点は残されているが、「チャンスを多く作ることができたし、得点にはつながらなかったが、随所にやってきたことを表現できた」こともまた事実である。「これからも今取り組んでいることをぶれずにやり続けていきたい」。指揮官は揺るぎない自信を言葉に込めた。
試合から一夜明け、翌日もチームは休むことなくトレーニングを行った。中3日の過密日程が続くが、条件は相手と同じだ。勝利への士気を高め、チーム一丸で調整を進めた。
そして、迎えた試合当日。キックオフ2時間前にスタメンが発表された。
ゴールマウスはスンテが守る。最終ラインは右から広瀬、犬飼、町田、永戸が入り、ボランチは三竿と永木がコンビを組んだ。キックオフ時のスタートポジションは、右サイドハーフに染野、左に和泉、前線はアラーノと伊藤が入った。ベンチには、曽ケ端、杉岡、レオ、遠藤、荒木、白崎、上田が座った。
明治安田J1は今節から無観客試合から有観客試合に移行した。スタジアムにはホームのサポーターのみ入場が許され、観客数、収容制限には上限が設けられた。使用できる座席は距離を空けて指定され、声を出しての応援、ハイタッチなどは禁止となった。
19時04分、浦和のキックオフで試合が始まる。スタジアムには選手たちの声と浦和サポーターの拍手のみが聞こえた。
立ち上がりからアントラーズは丁寧にボールを繋ぎ、相手陣内まで攻め込んでいく。しかし、浦和の粘り強い守備に苦しめられ、ゴール前でのチャンスはつくれない。両チームともに守備意識が高く、試合はこう着状態が続いた。
それでもアントラーズは前半終盤にペナルティエリア手前でフリーキックを獲得する。42分、キッカーの永木が右足を勢いよく振り抜き、直接ゴールを狙った。しかし、シュートは枠を大きく外れ、得点には至らなかった。
前半は互いに譲らず、このまま0-0でハーフタイムを迎えた。両チームとも決定機が少ない展開となったが、中盤で見ごたえのある激しい球際の勝負が繰り広げられた。
後半に入っても、試合は一進一退の攻防が続く。だが52分、アントラーズにとって手痛い瞬間が訪れる。フリーキックからキッカーの山中にペナルティエリアへクロスを蹴り込まれると、走り込んだ岩波に折り返され、最後はエヴェルトンにゴールへ流し込まれる。セットプレーから先制点を許してしまった。
同点に追いつきたいアントラーズは、選手交代で試合のリズムを変える。57分に染野との交代で白崎を投入すると、67分には永木、伊藤をベンチに下げて、遠藤と上田をピッチへ送る。
ここからアントラーズは、途中出場した上田の高さを活かしてチャンスをつくっていく。75分、コーナーキックを獲得すると、キッカーの永戸が入れたボールに上田がヘディングシュートする。しかし、これは惜しくもゴール右に外れてしまう。直後の76分には、右サイドの広瀬がアーリークロスを送ると、再び上田が高い打点で合わせる。だが、このシュートもわずかに枠を捉えられなかった。
80分にアントラーズは再び選手交代を行う。和泉、永戸にかえて荒木、杉岡を同時にピッチへ送った。
試合終盤、守りを固める浦和に対し、アントラーズはパワープレーを仕掛ける。センターバックの町田を前線に上げ、ロングボールを放り込んだ。しかし、決死の猛攻も最後まで得点を奪うことはできず、このまま試合は0-1で終了した。
悔しい敗戦となったが、次節のホーム横浜FM戦もすぐにやって来る。どんな結果であろうと、前を向いて戦い続けなければいけない。次こそ必ずや勝利を。チーム一丸で最善の準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・杉岡がアントラーズで公式戦初出場



・シュートをこわがらないこと。もっと積極的に打っていこう!
・後半立ち上がりから冷静に、その上で自信を持ってプレーしよう!
・もっとアイデアを出して、大胆にいこう。
・アクセルを入れろ、全部をみせよう!
・もう一度、スイッチを入れよう!
Q.自信を取り戻すには?
A. 選手たち自身は、自信を持って戦っているし、トレーニングから取り組み続けてくれている。下を向く必要はないと思う。
Q.現状、監督自身の理想とするサッカーができている?
A.私自身、表現出来ていると思っている。最後の3分の1のエリアでは、シュートやパスなどたくさんの選択肢がある。そこの部分は、選手たちが決断をする部分なので、私から指示を出すことはない。選手たちは、積極的にプレーをしてくれていた。浦和相手にこれだけ支配出来たことは非常にいいことだと思っている。トレーニングでは、ゴールを決めるということはできているので、あとは、試合でもゴールを決めることができるようにしていく。
まずは勝つことを目指して戦う。勝たないと、この状況を打破することはできない。試合結果でこの先が変わってくる。勝利することで、みんなの士気もさらに上がると思う。まずは勝ち点3を必ず獲りに行く。
【犬飼 智也】
浦和は去年とは違うシステムに取り組んでいる。今までとは違う感じになると思う。前線には得点能力の高い選手がいるので、その選手に対して自由にプレーをさせないことが重要になってくる。しっかりと抑えていきたい。
【永戸 勝也】
浦和は前線に能力の高い選手がいて、一瞬の隙を突いてゴールを狙ってくるチーム。集中力を切らさずにプレーをしていかなければいけない。いかに無失点で試合を進められるかがポイントになってくる。
今日の試合で勝っていい流れへと持っていくきっかけにしたかったけれども、結果が伴わなかった。非常に悔しい。やってきたことは試合でやり続けることができている。また次に向けて1週間いい準備をしてしていきたい。
【遠藤 康】
負けてしまったことは、もちろん悔しい。ただ、悲観するゲーム内容ではないと思っている。連敗をしている中で勝たなければいけないという気持ちが強くなってしまい、その焦りがマイナスとなってしまったと感じている。トレーニングでは落ち着いてできている。落ち着いてプレーをしていけば、もっとチャンスを作ることができると思う。