PREVIEW

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 直近のホーム磐田戦は、カシマスタジアムに2万6,000人を超えるサポーターが詰めかけた。90分間、止まることのない力強い後押し。選手たちが奮起しないはずがなかった。苦しい時間帯も全員で乗り越えて、3-1と会心の勝利を掴み取った。

 試合後、選手たちもアントラーズファミリーへの感謝を口にした。常本が「多くのファン・サポーターの方々の前で勝利する姿を見せられて、とても気持ちが良かった。皆さんから後押しを受けているという実感があったし、皆さんの期待に応えることはモチベーションになる」と語れば、カイキも「90分間、止めどなく後押ししてくれるファン・サポーターの存在はモチベーションになるし、最後のところで力にもなった。2万6,000人のファン・サポーターに感謝している」と話した。背番号12の存在感は、まさに絶大だ。

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 試合内容に目を向けても、非常に大きな収穫を得た一戦だった。特に前半は、自分たちの目指すフットボールを体現し、相手を圧倒。チームの成長を実感できる戦いぶりだった。レネ監督も「素晴らしい前半だった」と総括し、「少しずつ進歩しているかなと思う」と、確かな手応えを語る。

 ただ、多くの収穫を得た前半とは打って変わって、後半の内容には改善の余地がある。主導権を奪われ、集中力を欠いたセットプレーで失点。安定して勝ち点を積み重ねるためには、試合の支配力を高め、細部を徹底していかなければいけない。

 レネ監督も「急激に今日明日でできることではない」と前置きしたうえで、「試合の状況を読むことが必要で、そこから相手よりも早い判断でボールに対して反応すること。セカンドボールを回収したところで終わりではなくて、次の展開に向けてリラックスした状態でその後の展開ができるように、パスをすることが大事になってくる。前半はうまく機能したところもあるが、逆に後半は怠って機能しなかったところがあるので、さらにチームを強化しないといけない」と、改善点を指摘していた。

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 そんな収穫と課題の両面を得て、次のアウェイ広島戦へ臨む。選手個々人としても、チームとしても、今は順調な成長を実感できているが、気を緩めれば、一気に失速することは避けられない。勝ち続けるためには、貪欲に成長を求め、目の前の1試合、1試合の勝ちにこだわることが必要だ。

 アウェイでもやるべきことは変わらない。勝利のために、アントラーズファミリー一丸となって、全力を尽くすのみ。勝ち点3だけを求めて、広島へ乗り込む。

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