前節の清水戦は、試合終了間際に上田の劇的なゴールが決まり、公式戦3試合連続の逆転勝利を飾った。試合後に和泉が「どんな状況でも自分たちのやるべきことを変えず、常に勝利のため、諦めずに全員で戦う姿勢が逆転勝利につながった」と話していたが、『どんな状況でも諦めなければ勝利できる』という自信が、選手たちから感じられる。フットボールはメンタルが重要なスポーツなだけに、今は非常に良いチーム状態といえる。

　もちろん、自信は過信と紙一重だ。浮かれていれば、すぐに足元をすくわれる。ただ、現時点でその心配はないだろう。逆転勝利の余韻が残る試合後、選手たちは喜びもそこそこに、失点を喫したことへの悔しさを語っていた。優磨が「できればもっと楽なゲーム展開にしたかった」と反省を語れば、樋口は「先制点を奪われたところはチームの課題として向き合いたい」と言い、仲間も「できれば失点しないで、次の試合はもっと自分たちのゲーム展開にして勝ちたい」と話した。次戦までは中3日。試合終了のホイッスルが鳴ったタイミングから、すぐに次の試合への準備が始まった。


　次の対戦相手である福岡は、順位こそ暫定11位だが、失点は6試合でわずか4点のみ。強固な守備を武器に、ここまでリーグ戦6試合中4試合を引き分け、敗戦はわずか1試合に抑えている。この成績だけを見ても、いかに勝ち切ることが難しい相手であるか分かるだろう。さらに、アントラーズは昨季、福岡相手に屈辱のシーズンダブルを喫した。意地と誇りにかけて、今回はアウェイでも絶対に勝ち切らなければいけない。

　さあ、非常に重要なアウェイゲームに臨む。福岡は貪欲に勝ち点を求めて戦ってくることが予想されるが、こちらも絶対に3ポイントが必要な試合だ。平日夜の開催ではあるが、どこにいても気持ちを一つに戦い、必ず勝利を掴み取ろう。