PREVIEW

photo

 先日の大分戦は、試合終了間際に同点に追いつかれ、3-3のドローに終わった。リーグ戦の2連勝で勢いづいていただけに、勝ち切れなかった悔しさが倍増する。さまざまな面で経験不足を露呈してしまったことは、これからチーム全員で改善していかなければならない。

 ただ、冷静に試合を振り返れば、多くのポジティブな点が見受けられた。レネ監督も試合後の会見で「実際の公式戦でみんながどのような選手なのかを知ることができた」と収穫を語り、「ハーフタイムにプレッシングの形は守ってほしいということは伝え、彼らがどのようなプレーをするのかが見たかった。ファン・サポーターの皆さんやクラブスタッフは、この結果を残念に思うだろうが、私としてはさまざまな情報を得ることができた試合だった」と、悔しさを滲ませながらも、選手の個性を把握できたことを前向きに捉えていた。

photo

 若いチームは、まだまだ経験不足で成長過程にいる。どんな相手も圧倒できる、本当に強いチームをつくり上げるためには、少なからず時間が必要だ。ここから真の強者になるためには、失敗を経験しても我慢強く、一丸となって戦っていかなければいけない。レネ監督も次のように語る。

「ファン・サポーターの皆さんが、当然、大きな期待をされているということは、十分に承知している。ただ、成功に導くためには、まず、選手個々人を成長させなければいけないし、それがまず取り組むべき自分の仕事だと思う。優秀な選手を育てることができれば、当然ながら強いチームになっていくし、強いチームとなれば良い成果が出るはず。だから、そのようなステップがあるということを、まずは皆さんに認識してほしい。いきなり今日、明日で、すべてが変わるとか、すべてがよくなるということはない。徐々に、少しずつ取り組んでいかなくてはいけない部分もあるということを理解してほしい。ただ、約束するのは、日々、細かく、小さな目標を立てながら、選手を育て、向上させることに取り組んでいくということ。皆さんが期待するエンターテインメント性を含めて、チームのパフォーマンスを示していきたい」

photo

 レネ監督の指導により、ここから若い選手たちは、試合を重ねるごとに進化を遂げていくだろう。ただ、だからこそ、タイトル奪還のためには、このシーズン序盤戦の結果が重要になる。アントラーズファミリー全員の力を合わせて、乗り越えられれば、最後には必ず頂に立つことができるはず。

 いまこそ背番号12の力強い後押しが必要だ。初めてカシマスタジアムで指揮を執るレネ監督に、勝利へ向けて出陣するホームならではの雰囲気を届けよう。

photo

pagetop