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 8月28日の横浜FM戦は相手にボールを支配される苦しい試合展開になったが、荒木と上田のゴールを守り抜き、2-0で勝利した。直近3試合で14ゴールと攻撃力を武器にする横浜FM相手に、全員で粘り強く守り、無失点で勝ち点3を手に入れたことは大きな自信になる。

 試合後の会見で、相馬監督も守備面の手応えを話した。「相手のセンターバック、ボランチの位置でプレスをかけていきたいという狙いはあった。上手くかわされてパスを繋がれた場面もあったが、その時にどこまでボールを運ばせるかという整理はできていた。相手の攻撃を限定しながら、ボールを奪って素早く攻めるという部分を狙っていた」と狙いを明かし、「ズルズルラインを下げてしまう場面は少なかったし、全体の距離感はしっかりと維持することができていた」と、チームのパフォーマンスを高く評価した。

 そして、指揮官が最も喜んだのは、チームに一体感が感じられたことだ。「選手たちがピンチの場面でカバーをするという意識がすごく高く、指揮していてその意識が見れたことが一番嬉しかった」と話し、次のように続けた。

「チーム全体の距離感が良くなってきた。悪い時は失い方が悪かった。人数をかけて守るという部分は選手たちも自信を持ってプレーできている。夏場の連戦ではあるが、一人かわされてもしっかりとカバーに入るという場面が多く見えた。最後のゴール前のところでも体を張って戦ってくれた」

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 どんな局面でも、1人で戦うことなく、11人全員で互いにサポートすること。アントラーズのために、全員の気持ちを一つにして戦うこと。相馬監督の思いが見事にピッチ上で表現された試合だった。

 さあ、次はYBCルヴァンカップの準々決勝、名古屋グランパスとの2連戦だ。名古屋は、今季も堅固な守備が健在で、リーグ戦の1試合平均失点は川崎Fに次ぐ少なさを誇る。直近の清水戦こそ1-1の引き分けに終わったが、それまでの公式戦4試合ではすべて完封勝利だ。名古屋の組織的な守備を崩すのは容易ではない。

 横浜FMとの激闘から中3日、難しい試合展開になることが予想される。ただ、タイトル奪還のためには、ここを乗り越えなくてはならない。全員の気持ちを一つに戦い、必ずアウェイで勝利を掴み、聖地カシマへ帰還しよう。

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