PREVIEW

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 前節は荒木の2ゴールと町田のゴールで3-1と湘南を下し、今季リーグ戦初勝利を飾った。ザーゴ監督が試合後に「まず勝つことが重要だった。ホームで勝つという目的は達成できた」と語っていたとおり、勝利という結果を得られたことは何よりの収穫だ。

 ただ、結果だけでなく、内容に関してもポジティブなものだった。選手間の距離が良く、パススピードも速かったため、湘南に守備の的を絞らせず、試合をコントロールできた。また、球際の勝負で負けなかったこと、ボール保持時のリスクマネジメントの徹底、攻守の切り替えを迅速に行えたことも、相手を圧倒できた要因だ。

 そして、チームにとって大きな自信となるのが、昨季までの課題だったセットプレーからの得点が生まれたこと。指揮官も試合後の会見で「昨シーズンはチームを作る段階で、セットプレーのところまで重きをおいて取り組んでいなかったし、それ以外でもっと取り組んでいかなければいけないことがあった。今シーズンはある程度土台ができたことで、セットプレーの強化に取り組めている」と確かな手応えを語っていた。また、得点を決めた町田も「セットプレーのトレーニングに時間を割いているので、開幕から連続してゴールを取れているのは良いことだと思う」と、練習の成果を話していた。昨季からの成長を実感できた一戦といえるだろう。

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 しかし、チームとしての課題をすべて克服できたわけではない。後半から修正できたものの、前半に相手を圧倒しながらラストパスの精度を欠いて追加点を奪えなかったことは、反省点として挙げられる。また、セットプレーからの失点に関しては、早急な改善が必要だ。町田も「(得点を)素直に喜べる感じでもない。自分がゴールを決めたことよりも失点してしまったことの方が頭にある。修正していかなければいけない」と課題を語っていた。

 チームはまだまだ成長の過程にある。過密日程のなか、調整の時間は限られているが、毎試合、課題を改善をしていかなくてはいけない。ザーゴ監督も試合後にすぐ次戦を見据え、「週末にはまたリーグ戦がある。そこに向かって準備をして、またホームでしっかり勝って終わるという目標を達成できるようにしていく」と語っていた。

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 次の対戦相手はサンフレッチェ広島だ。広島とのリーグ戦通算対戦成績は30勝8分20敗と勝ち越しているが、2018年に城福浩監督が就任して以降の広島には、リーグ戦6試合で1勝2分3敗と苦戦を強いられている。ただ、直近の対戦となる昨季のリーグ第24節ではエヴェラウドのゴールで勝利している。今回も難しい試合展開となることが予想されるが、前回同様、しっかりホームで勝ち切りたいところだ。

 ここから上昇気流に乗り、連勝街道を突き進もう。進化への決意を新たな勝利への渇望に変えて。アントラーズファミリー全員でともに戦い、聖地で歓喜を分かち合おう。

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