PREVIEW

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 直近のG大阪戦は、サポーターの力を改めて感じる一戦となった。制限のかかる中ではあったが、力強い拍手での後押しはチームに勢いをもたらした。

 試合後、選手たちも口々にサポーターへ感謝の言葉を述べた。アラーノが「僕たちに力を与えてくれた。皆さんの拍手などでの応援は僕たちにしっかりと届いていた」と話せば、広瀬は「無観客試合のあとの有観客試合。ファン・サポーターの皆さんの力が重要だということに、改めて気づかされた」と語る。そして、相馬監督も「ファン・サポーターの皆さんの力、協力してくださった方の力は、非常に大きかった」と、勝因の一つにあげた。

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 また、久々に公式戦に出場した選手たちが躍動したことも、非常に大きな収穫だ。怪我からの復帰戦となった広瀬は、ビルドアップで何度も相手のプレスを剥がし、攻撃のリズムをつくると、高精度のクロスでアシストした。町田は空中戦で相手FWを完璧に制圧し、カバーリングもポジショニングも抜群だった。その町田とCBでコンビを組んだ関川も、相手にPKを献上するミスこそあったが、精度の高いパスで何度も攻撃の起点となり、鋭い読みで幾度となくピンチの芽を摘んだ。そして、アラーノの攻守における貢献は圧巻で、全3ゴールに絡む活躍をみせた。

 彼らは来るべきときに備え、常に最善の準備を尽くしてきた。だからこそ、久々の出場でも試合勘の不足など一切感じさせないパフォーマンスを発揮することができた。日頃のトレーニングから高い強度でぶつかり合い、全員が真剣勝負にこだわってきたからだ。「誰が出たとしても勝つのがアントラーズ」。大きなプレッシャーのかかる一戦で、選手たちは誇りと意地を見せた。

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 ただ、次は川崎F戦だ。大きな手応えを掴んだとはいえど、非常に難しい相手だ。川崎Fは首位に君臨しており、過去の対戦成績をみても、リーグ戦直近11試合未勝利(4分7敗)と苦しめられてきた。

 試合のポイントとなるのは、いかにチャレンジャー精神を貫けるかだ。今季前半戦の対決では、試合終了間際に決勝点を奪われ、1-2で敗れた。相馬監督が敗因として挙げたのは、相手の攻撃陣への恐れとチャレンジ精神の欠如だった。「後半やっていたプレーを前半からやらなければいけなかったし、チャレンジャーとして、もっと怖がらずに戦わなければいけなかった」。ホームで戦える今回こそ、背番号12の力強い後押しを受け、恐れず勇敢に、チャレンジを繰り返そう。

 さあ、この一戦が重要なことは誰もが分かっているはずだ。平日夜の開催となるが、アントラーズファミリー全員の力を結集させ、必ず勝利しよう。

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