PREVIEW

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 前節の川崎F戦は直前に新型コロナウイルス感染症陽性者が判明したことで、試合開催が危ぶまれた。ただ、対戦相手の川崎フロンターレや保健所をはじめ、関係各所の協力もあり、なんとか試合開催までこぎ着けることができた。フットボールを楽しめることが、いかに幸せで、そして特別なことか。改めて、感じさせられる1日となった。

 チームも大きな影響を受けた。直前に急きょ7選手の欠場が決まったことで、メンバーの変更を余儀なくされた上、さらに試合までのスケジュールも大幅に変更を強いられ、準備も慌ただしく行われた。ただ、それでも選手たちは逞しかった。不測の事態に動じることなく、ピッチ上でアントラーズらしい堂々とした戦いぶりを見せてくれた。試合に出場できない7人の悔しさも背負い、全力で戦い抜いた。

 試合後、ザーゴ監督も選手たちへ惜しみない賛辞を送っていた。「チーム全員で下を向くことなくプレーし続けた結果、同点に追いつくことができた。非常に見ごたえのある試合だったのではないかと思う。勝ち点3を目指して戦った中での勝ち点1だったが、選手たちの姿勢を評価したい」と話し、「準備の部分では、バタついてしまったが、その中でも、出場した選手たちがこのチームのすばらしさをピッチで示したと思う。緊急事態の中でもしっかりと体現してくれた。選手たちを讃えたい」と、選手たちのプロフェッショナルな姿勢を改めて讃えていた。

 当の選手たちも、この一戦を乗り越えたことをポジティブに捉えていた。同点ゴールを決めたエヴェラウドは「勝ち点3がほしかったが、悪い内容ではなかった。これからも継続していくことが大事になる」と話し、「(もともとメンバーに入っていなかった選手で)今日メンバー入りした選手もいたが、すごくいいプレーをしていた。みんなしっかり準備はできていた」とチームメートへの信頼を語った。

 今節も依然として試合に出場できない選手は多い。ピッチに立つ者は、彼ら全員の思いを背負って戦わなくてはいけない。欠場する選手たちへ勝ち点3という結果をプレゼントしよう。

 さあ、今季のリーグ戦も残り5試合、リーグ戦最後のアウェイゲームだ。仲間のためにも、ACL出場権を獲得するためにも、クライマックス4に向けて勢いをつけるためにも、必ず勝ち点3を掴み取ろう。

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