PREVIEW

photo

 前節広島戦は、アウェイ連戦により蓄積された疲労が残るなかでの戦いとなった。それでも、前半から選手たちは強靭な精神力でアグレッシブにプレーし、中5日の広島相手に攻勢をかける。後半に入ると、さすがに疲労の色が見え始めたが、選手交代で強度を落とさず、エヴェラウドのゴールで試合を決めた。1-0と勝利を収め、怒涛の5連戦を4勝1敗の戦績で乗り切った。

 試合後、指揮官は「選手たちを讃えたい。6日で3試合はとてもタフ。力を振り絞ってやらないといけない試合だった。選手たちが勝ち取った素晴らしい勝ち点3だったと思う」と、死力を尽くした選手たちを称えた。そして、チームの成長について改めて手応えを語った。

「チームとしてやるべきことの整理はできたと思っている。あとはそれを体現すること。私自身、誰が入ってもできるように指導している。個人の特長によって変化はあるだろうが、チームとしてやろうとしている、前からプレッシングをかける部分やパスをどのようにつないでいくかの情報整理はできている。あとはその質を高めていくところ。今日は疲労との戦いもあったが、それでもアグレッシブにプレッシャーをかけてくる相手と同等のことをやり続けようというなかで、選手たちが理解してやってくれた。この2試合は思うようにトレーニングができず、映像と口頭での指示と戦略だったので、選手がやり切ったことを評価しないといけない」

 中2日での連戦が続き、対戦相手に合わせた戦術を練習する時間は全くなかった。それでも、選手たちはしっかりと役割を理解し、実行してみせた。指揮官と選手の信頼関係があってこそ掴み取れた勝ち点3だった。

photo

 チームはこの連戦を乗り越えたことで、団結力を高めた。キャプテンの三竿健斗は、「連戦になればなるほど、チームとしての結束力が増して試合に勝てるというのはアントラーズの強み」と話し、「チームみんなで誰が出ても同じサッカーをできるようにやってきているからこそ勝てたと思う。これからもチームみんなでひとつずつ勝っていきたい」と力強く語った。

 そして、和泉竜司が「いま、スタートで出る11人の選手だけではなく、ベンチメンバーなど含めた全員で戦うことができていると思う」と話せば、小泉慶は「相手どうこうではなく、自分たちがどれだけ戦えるか。監督も、選手も、みんなが『ピッチで戦う姿勢を見せることができれば、絶対勝てる』と言っている」と語った。チームはいま一つになっている。

photo

 今季ここまでを振り返ればわかる。どんな苦しいときも、互いに支え合い、這い上がってきた。競争しながら団結し、勝ち点を積み重ねてきた。だから、我々には揺るぎない自信がある。

 リーグ戦は残り8試合、勝ち点の重みが増していく。だから、指揮官はサポーターの力がこれからより一層必要になってくると話す。

「規制のあるなか、前節は多くの方に来場いただいた。スタンドからできる範囲の応援をしてもらい、その応援がすごく伝わってきた。選手としてもこの応援は心強い。これからサポーターの力が必要な大詰めの試合がある。名古屋戦でも少しでも自分たちの目標を達成できるよう、後押ししてもらいたい」

 団結を示すときがきた。気持ちを前面に出して戦えば、必ず結果はついてくる。選手、監督、コーチ、スタッフ、ファン・サポーター、アントラーズを愛する者すべての思いは一つ。聖地で必ず勝利を掴み取ろう。

photo

pagetop