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 いよいよフットボールが帰って来る。2020明治安田生命J1リーグは2月25日、新型コロナウイルス感染症の拡大により中断を余儀なくされた。あれから約4ヵ月の時を経て、Jリーグ再開。私たちの生活に、フットボールが帰って来る。

 2月25日に公式戦中断が発表されてから、4月7日にはトップチームの活動休止という苦渋の決断を強いられる。それから5月17日までの41日間、選手たちは自宅待機となり、個々でのトレーニングを強いられた。仲間と一緒にトレーニングができない、天然芝のピッチでボールが蹴られない。2011年の東日本大震災でも経験していない、「人と会う、仲間と会うという当たり前のことができない。全てのことを手探りでやるしかない」(土居聖真)状況だった。

 プロフットボーラーだけではない、私たちの生活も土居のいうような状況であったが、その中で彼らは来たるべき時に向けて準備を重ねていった。「オンラインでのトレーニングであったり、1人で走ったり。ポジティブに考えれば、新たな気づきがあった」と犬飼が言えば、「チームメートやコーチ、トレーナーがいない中、自分で考え、判断しなければいけないことがあった。考える力を養うという面では良かった」と遠藤が言う。選手たちはこの期間に一回りも二回りも大きくなった。

 個々が強くなれば、チームも強くなる。5月18日にグループトレーニングを再開し、その10日後には全体トレーニングを再開した。ザーゴ監督は再開後に集まった選手たちを「スーパープロフェッショナルの集団だ」とそのコンディションとモチベーション維持を高く評価した。そして数度のトレーニングマッチを重ね、チームの習熟度も高められた。

「何よりも大切なのは、アントラーズのファン・サポーターの皆さんへできるだけ多くの喜びを届けること。そのために我々は一つひとつの試合で全力を尽くし、皆さんの期待に応えられるような結果を追い求めていく」

 すべては勝利のために。形は変われど、追い求めるものに変わりはない。さあ、フットボールを存分に楽しもう。

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