PREVIEW

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 2019年は屈辱的な1年となった。全冠達成の可能性を終盤まで残しながら、大事な試合で勝ち切ることができず、無冠に終わった。どれほど優勝争いを演じても、どれほど上位に食い込んでも、タイトルを獲れなければ、満足できない。改めて、タイトルを失う重みを痛感させられた1年だった。

 天皇杯決勝からわずか7日後の2020年1月8日。つかの間のシーズンオフを終えたチームが始動した。今季こそ獲れるタイトルをすべて奪還するーー。合流は一部の選手のみとなったが、新加入選手を加えたフレッシュな面々が強い思いをもって、トレーニングを開始した。

 11日からは10日間の宮崎キャンプに突入した。攻守の切り替えを強く意識したポゼッションやミニゲームなどを中心に行い、コンディションを高めていく。強度の高いトレーニングが続いたが、チーム一丸となって、厳しい練習を乗り越えた。18日にはテゲバジャーロ宮崎と練習試合を行い、チーム戦術の浸透を図った。試合は多くの課題がみつかる内容となったが、2-1で勝利し、初のテストマッチとしては、十分な収獲を得た。そして、瞬く間に10日間の宮崎キャンプが終わりを告げる。充実のキャンプを過ごしたチームは、鹿嶋へ帰還した。

 その後もチームは休む間もなくトレーニングを続けた。すべてはシーズン開幕に合わせるためだ。短い準備期間ではあるが、シーズン初戦から新たなスタイルをみせる。美しく強いフットボールでサポーターを魅了する。その決意をもって準備を進めてきた。

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 ここからまた、激闘の日々が幕を開ける。初戦はACLプレーオフ。メルボルン・ビクトリーを聖地に迎え撃ち、2020年の戦いが始まる。

 生まれ変わったチームは、ここからタイトル奪還に向けて突き進んでいく。新たなフットボールをみせよう。美しく強いアントラーズをみせよう。挑戦に困難は付き物だが、成功への道筋はみえている。信じる道を突き進めば、必ず目標へ辿り着けるだろう。

 新しいアントラーズが一歩を踏み出すために、聖地で勝利を。真っ赤に染まるカシマで、ともに歓喜の瞬間を分かち合おう。

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