PREVIEW

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 「90分を通して、我々が勝ち切らないといけないゲームだった。最後にリスクを冒して得点を狙いに行ったが、ゴールを奪えずに終わり、悔しい気持ちでいっぱい。選手たちには次の試合に向けて準備しようと話した」

 11月23日、失意のスコアレスドローとなった広島戦の試合後、指揮官は悔しさを滲ませながらも、次の試合へ意識を切り替える重要性を説いた。落ち込んでいる暇はない。悔しさを糧にまた準備を進めていく必要がある。

 選手たちも切り替えの重要性を知っている。内田篤人は「(相手のことは)聞くだけ聞いて、あとは自分たちの準備。次はもう準備して。俺らは勝たないと始まらないから。(他チームの)状況はあるだろうけど、結局は自分たち次第」と話した。永木亮太も「2連勝するしか自分たちには優勝の望みはないという状況で、まずは自分たちにフォーカスして、残りの2試合でしっかり勝ち点6を取ること。優勝の可能性はまだまだ残されているので、今日は勝ち点1を取ってホームに帰れるので、残り2試合を頑張っていきたいと思います」と決意をもって前を向いた。

 そして、1日のオフを経て、選手たちは再びクラブハウスに集結した。練習前には恒例のミーティングが行われた。張り詰めた空気のなか、指揮官が選手たちの前に立つ。熱を帯びた言葉がチームの士気を高めた。

「みんなで、勝つ」

 選手たち、スタッフだけじゃない。アントラーズというクラブに関わる全ての人間が、最後の最後まで自分を信じ、そして仲間を信じ、全てを懸けて、ともに戦い抜く。目標に辿り着くためには、全員の力が必要だ。

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 アントラーズはどんな困難も乗り越えられる。20冠を勝ち獲ってきた歴史がそれを証明している。心をアントラーズレッドに染めた者が聖地に集結すれば、選手たちは想像を遥かに超える力を発揮する。サポーターがピッチに立つことは出来ないが、選手へのチャントが、チームコールが、選手の「あと一歩」を動かす。ボールの行く末は変わり、未来は変わる。一人、一人の声、そして熱に支えられたスタジアムの雰囲気が新たな歴史を創る。

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 我々にはこれまで幾多もの困難を乗り越えて培ってきた固い絆がある。リーグ戦のホーム最終節、聖地は最高の雰囲気に包まれるはずだ。愛の溢れる声援が選手たちへ揺るぎない自信を与えてくれるだろう。

 信念をもち、希望を抱き、仲間を信じる。カシマでともに戦おう。

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