1stステージ最終戦となる、この第17節。アントラーズはホームのカシマスタジアムに現在、リーグ最下位のアビスパ福岡を迎える。

　前節、アントラーズはアウェイで神戸に2-1と逆転勝利。優勝争いのライバルである川崎Fが福岡と2-2のドローに終わったため、この時点で首位の座を奪った。 　これで5連勝と波に乗るアントラーズは、自力で1stステージ優勝という栄誉を手にできる立場となった。だが、相手は前節、川崎Fを苦しめた福岡。最下位といっても決して侮ってはいけない相手である。 　勝利の鍵は、5月の月間MVPに輝いた金崎、そして神戸戦で貴重な同点弾を叩き込んだ土居ら前線の選手たち。守備面ではファーストラインとなり、相手選手をチェイシングし、攻撃面ではフィニッシャーとしての役割を全うする。前線からのアグレッシブなプレッシングがアントラーズの真骨頂なだけにこの試合でも前線の役割は重要だ。 　対戦相手の福岡はJ1昇格1年目で最下位と苦しんでいるが、前述したように前節は川崎Fを失意のどん底に追い込んだ。その原動力は、金森。前半15分までで2ゴールを奪う活躍で、夏のリオオリンピック最終メンバーにも名乗りを上げている。2試合連続で優勝を奪う活躍で勢いをつけたいところだけに、アントラーズにとっては要注意の選手だ。 　前売りで2万7,000を超えた、大観衆の前でアントラーズらしいサッカーで勝利を奪えるか。そしてその先にある歓喜をともに味わうことができるか。舞台は整った。後は勝つだけだ。