PREVIEW
前節のアウェイ清水戦は先制される厳しい展開となったが、後半に舩橋のCKから植田が会心のヘディング弾を清水ゴールへ叩き込み、1-1のドローに持ち込んだ。もちろん勝ち点3が是が非でも欲しいゲームではあったが、最後まで全員が戦い抜き、勝ち点1を手に鹿嶋へ帰還することができた。
試合後、鬼木監督は「ゲームの内容からすると、引き分けという結果は非常に残念に思う」と語った。後半は最後まで清水ゴールへ迫っていただけに「(アントラーズは)最後はやはり勝ち切らないと、認めてもらえないチーム」とも言う。選手として、そして敵将としても、このアントラーズのスピリットを深く知る鬼木監督の言葉は、非常に重い。
インターナショナルウィークをはさみ、約2週間のブレイクを挟んで迎える今節を前に、鬼木監督は、「もう一度点を取るというところにフォーカスしながらやってきた。簡単に取れるとは思わないが、勝ち切るためには、得点を取らないといけない。ただ、それだけではない。自分は攻めだけとか守りだけというのは好きではない。両方やっていく。そのなかで、勝ち切るという意味では、点を取る作業をやっていく」とし、チーム全体の共通意識をあらためて確認し、精度を高める作業を行った。
今節、ホームのメルカリスタジアムに迎えるのは、湘南。誰もが知っている通り、ゲームのなかで一度、勢いに乗ったら、手がつけられない相手だ。そういう難しい相手に対しても、鬼木監督の信念は揺るがない。
「今はとにかく、自分たちの精度を上げていく。特にここからの10試合は、相手のこともあるけれど、自分たちをどうやって高めていくか。もっととがったチームになっていかないと、勝ち切っていけない」
その気持ちは、選手たちにも同じく宿っている。「点を取る」ためには、間違いなくキーマンの一人でもある松村はこの湘南戦を前に、「全員で戦ってしっかりと勝って、勢いに乗っていきたい」と意気込む。
明日も全員でただ勝利のために戦い抜く。気持ちを強く持ち、心をひとつにして湘南に立ち向かおう。