PREVIEW
前節のアウェイ名古屋戦は90分間、攻守ともに主導権を握った素晴らしいゲームだった。これがアントラーズでの初ゴールとなるエウベルの先制弾を皮切りに、レオ セアラの追加点でリードを2点に広げる。そして圧巻だったのは3月から長くチームを離脱していた徳田が84分、ピッチに立つや否や瞬く間に2ゴールを奪い、自らの復帰を祝ったシーン。この2ゴールにはベンチにいた選手たちもおおいに沸いた。
試合後、エウベルは「舩橋選手と目が合った。斜めに入ればいいパスを出してくれる選手で、実際にいいパスが出てきて自分のトラップもいいところに置けた。その時点で勝負がついたと思う」と、自らのアントラーズ初ゴールを振り返った。嬉しいはずの初得点の場面でも、アシストした舩橋をまっさきに賞賛する辺りが、チームプレーファーストを身上とするエウベルらしさだ。
そしてエウベルだけではない。今のアントラーズはまさに全員が一丸となって、目の前の戦いだけに集中している。ピッチ上にいる選手たちだけではなく、ベンチにいる選手、スタッフ、そしてチームを支える多くのアントラーズファミリーがまさに一つになって戦っている。
そしてこの第33節、ホームのメルカリスタジアムにG大阪を迎える。AFCチャンピオンズリーグ2を含めると、ここ最近の公式戦は7連勝中と確かな実力のうえに勢いもある相手だ。
だが、恐れることはない。鬼木監督が常日頃言うように「自分たちにベクトルを常に向け」、目の前の相手と戦うだけだ。あとはチケットも完売となり、アントラーズレッドに染まるホームで、12番目の戦士たちが一緒に戦ってくれる。
明日も、全員が一つになって戦い抜き、最後は全員で歓喜をともにしよう。