PREVIEW
前節のアウェイ柏戦は、劇的な勝利となった。前半、わずか4分で名古が今季初ゴールを決め、リードを奪う。後半に入ると柏に追いつかれながらも、アディショナルタイムに優磨、チャヴリッチのホットラインで決勝点を決めた。この日立台でのドラマチックな勝利に、アウェイのゴール裏を埋め尽くしたアントラーズファミリーは歓喜に沸いた。
これで3連勝となったが、まだまだ改善の余地はある。前節の勝利も、相手エースのマテウス サヴィオが再三の決定機を外してくれたという幸運も重なった。先制点を決めた名古も、「苦しい試合になった。欲を言えば、追加点を取ることができれば良かったが、そこはチームとしても個人としても課題になった」と試合後に率直な感想を述べた。
だが、この劇的な勝利がチームに更なる勢いを与えてくれたことは間違いない。どんな形であれ、「全員の力で勝ち取った勝ち点3」(名古)は、これからの戦いへ向けて大きな自信となったことだろう。「どんなに苦しくても、終わってみれば勝ち点3」。それが、強いアントラーズの証でもある。
そしてこの日曜日には、東京Vをホームのカシマスタジアムに迎える。Jリーグ創設期から数々の名勝負を演じてきた宿敵との対決は、実に16年ぶり。様々な思いが去来するアントラーズファミリーも数多くいることだろう。
特に東京Vで育ち、プロとなった安西にとっては、大きな意味を持つ試合だ。自らのルーツともいえるクラブと、聖地カシマで対峙する背番号2の姿をしっかりと目に焼きつけたい。
歴史の重みを感じ、輝かしい未来への第一歩とする。日曜日も、熱くともに戦おう。