PREVIEW

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先週の土曜日は、ホームのカシマスタジアムで意地を見せた。決定的なチャンスを幾度も作りながら、1点が遠いなか、CKから諦めずにつなぎ、最後は濃野がプロ入り初ゴールを決め、京都に1-0と勝利した。新人ながら開幕戦から連続して先発出場する濃野が、クラブのJ1リーグ通算1800ゴールを記録したことも新しいアントラーズの象徴ともいえる。

そしてこの勝利は、チーム全体が一丸となって戦った結果だ。濃野のゴールは、途中出場の師岡が幼馴染でもある関川のポジションを良く見て出した、ファーサイドへのクロスから生まれたものだった。出した師岡が、「ゴール前を見たら郁万が見えたので、高いボールを送った」といえば、受けた関川は「師岡と目が合い、手を挙げた瞬間にボールが来たので、ヘディングで良い場所にボールを落とすことを心掛けた」と返す、あうんの呼吸。お互いが信頼し合ってこそのコンビネーションであり、ゴール前でしっかりとヘディングシュートを決めた濃野も素晴らしかった。

アウェイ2連戦での連敗という、嫌な流れを断ち切り、今週は再び連戦となる。大会はリーグからYBCルヴァンカップに移り、アントラーズは1stラウンド2回戦で、J3のヴァンラーレ八戸と戦う。選手の入れ替わりが激しいJ3でも、八戸は今シーズン開幕にあたり、実に11名もの新加入選手を獲得している。どのようなチームであるか計り知れないところはあるが、その指揮を執るのはあの石崎監督。地域リーグ、旧JFLからJ1までありとあらゆるカテゴリーで監督経験があり、百戦錬磨の指揮官だ。久々となるアントラーズとの対戦に、いつも以上の闘志を燃やしていることだろう。

だが、我々もここでつまずくことはできない。重要なタイトルのため、まずはこの初戦を真摯に戦い抜く。その先は、目の前の戦いに全力を尽くしてからだ。

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