PREVIEW

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 前節のホーム磐田戦は、最後の最後まで気の抜けない試合展開となった。前半に優磨のPK弾で先制するものの、その後、追加点が取れず、最終的には早川や最終ラインの植田、関川を中心にチーム全体でしぶとく守りぬいた末での「1-0(ウノゼロ)」勝利となった。

 追加点は取れなかったものの、攻撃への意識は非常に高いものがあった。この日、本人いわく「(先発から出るのは)人生初」というボランチに入った土居が正確なボールを次から次へと前線へ供給し、全体としての攻撃のリズムを作り出した。コンビを組んだ知念とともに攻撃力のあるボランチが2枚そろったところは、まさにポポヴィッチ監督が「そこが試合の勝敗を分けた側面もある」と言った通りだった。

 また終盤、土居がピッチを去った後、濃野をそのポジションに入れたことも新たな発見となった。誰が入っても、能動的かつ機能的に動ける。今のチームには、そういった強みが生まれつつある。

 しかしそれでもまだ、向上しなければいけない点は多々ある。この日、自身のJ1通算50ゴール達成という節目を迎えた優磨は試合後、「試合後の整列のとき、誰もハイタッチをしないで全員が悔しそうな顔をしていた。それを見たときに、まだまだ成長してもっと強くなるなと確信した」と語った。チーム全体へ、挑み続けるスピリットが植えつけられている。

 続く第6節は、アウェイ福岡戦。連戦とはなるが、選手たちのモチベーションは高い。アウェイゲームであろうと、前へ前へ行く姿勢は崩さないだろう。攻守において、アグレッシブに。かけ続ける選手たちとともに、博多の地でも戦い抜こう。

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