PREVIEW

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 水曜日にアウェイの豊田スタジアムで行われたYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝第1戦は、松村が左足一閃の見事な先制弾を決め、勝利かと思われた終了直前の後半アディショナルタイムに同点に追いつかれ、1-1の悔しいドローに終わった。

 試合後、岩政監督は「もったいない試合だった。展開的には1-0で終わるか、もしくは2-0ぐらいで勝たなければいけない試合だった」と勝ちを逃した悔しさを赤裸々に語った。アウェイゲームだったとはいえ、この8月にエースのマテウスがサウジアラビアへ移籍して以降、どこか迫力を欠く名古屋に対し、攻めきれず勝ちを失った結果になったことは悔しさが募る。

 だが、ここはまだ“前半90分”が終わったばかりだ。続く第2戦、我々はホームのカシマスタジアムで“後半90分”を戦う。試合後、先制ゴールを決めた松村が「この大会だけで言ったら、最初の90分が終わっただけ」と前を向えば、仲間も「次、ホームでやる第2戦も全力で戦う」とカシマで戦う意味も強く意識していた。そう、選手たちはファン・サポーターという「12番」の仲間とともに、名古屋との間に決着をつけ、次に進むことができる明日の戦いを待ち望んでいる。

 また、登録選手追加の手続きが金曜日に終わり、柴崎も公式戦出場可能となった。もちろん、明日の試合でどうなるかは全くもってわからないところだが、柴崎がカシマのピッチに立てる状況となったことは、今のアントラーズにとって大きな意味を持つ。

 ホームのカシマスタジアムで集える喜びをもう一度、深く胸に刻み、明日もともに戦おう。先のことはまだ考えなくていい。名古屋という目の前のライバルのみと対峙し、死力を尽くそう。全員が心をひとつにして戦う時の強さは、我々が一番良く知っている。

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