PREVIEW
ルヴァンカップの福岡戦は、会心の勝利だった。狭いスペースで複数の選手が連動し、テンポよくボールを動かして相手を翻弄した。オフザボールのアクションも多く、能動的に攻撃的を仕掛けることに成功した。徹底して守備を固めた福岡に対し、追加点こそ奪うことができなかったが、これまで我慢強く取り組んできた攻撃のイメージの共有が、ピッチ上で表現された一戦だった。
試合後、岩政監督も手応えを口にしていた。試合を振り返って、冷静に「続けているだけ。それで勝ったり、負けたりしているし、別に何かが変わったわけではない」と総括しながらも、「これは勝っていくことで流れが変わって、今日、荒木の初ゴールも生まれたが、そうして点を取れた選手がどんどん自信をつけていけば2点目、3点目は取れると思っているーー。これを機にまた自信をつけていければいいと思う」と語った。今後の自信につながる大きな勝利だ。
しかし、喜びに浸っている時間はない。次はリーグ戦に戻り、中3日でアウェイゲームが控えている。すぐに気持ちを切り替えて、翌日から準備を再開した。
対戦相手の柏は、現在J1最下位に沈んでおり、リーグ戦では4連敗中。ルヴァンカップを含めても、今シーズンはまだ公式戦で勝利がない。柏は何としてでも勝ち点を取りたい状況であり、これまで以上に結果にこだわり、間違いなく気持ちを前面に出したプレーを見せてくるはずだ。今節も非常に強度の高い、難しい試合となることが予想される。
だが、どんな相手であろうが、我々に求められるのは勝利のみ。これまで積み上げてきた自信を確固たるものにするためにも、目に見える結果が求められる。アウェイで厳しい試合になることが予想されるが、アントラーズファミリー全員でともに戦い、必ず勝ち点3を持ち帰ろう。