PREVIEW

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 長く続いたプレシーズンの不安は、たった1試合で払拭された。2/18(土)のリーグ開幕戦、勢いよくゲームに入ったアントラーズはピトゥカ、知念のゴールで2点を先制。その後も、全員が献身的にチームのために戦い、京都を2-0で下した。

 試合後、岩政監督が安堵と充足感の入り混じった表情で「この試合の勝利は、34分の1以上の価値があったと思う」と語ったが、状況を変えるには、十分なインパクトを持つ一戦だった。

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 開幕戦を終え、クラブハウスの雰囲気は、がらりと変わった。重圧から解き放たれた選手たちの表情は明るくなり、トレーニングも活気づいた。

 ただ、勝利によってもたらされた安堵と精神的な余裕は、すぐに次の決戦へ向かうモチベーションへと変わった。岩政監督も選手たちに発破をかけ、次のスタメン、ベンチ入りを競わせる。熾烈なチーム内競争のなかで、自然と皆がひとつの方向を向き、「絶対に勝つ」と口を揃えた。

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 しかし、川崎Fはそう簡単に倒せる相手ではない。過去を振り返れば、リーグ戦で7年間(14試合)未勝利。そして、鬼木監督が7シーズンをかけて築いた川崎Fに対し、アントラーズは岩政監督体制になって日が浅く、若手選手も多い。積み重ねた月日と経験では、川崎Fに分があることは否めない。

 難しい試合になることを覚悟する必要がある。

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 それでも、我々には圧倒的なホームアドバンテージがある。川崎F戦はコロナ禍以降、初めてカシマスタジアムの全席で声出し応援が解禁される。

 深紅に染められた特別な空間で大きなチームコールが鳴り響けば、アントラーズレッドを纏う者に勇気を、それを阻もうとする者には畏怖を与える。心理的な有利がプレーに与える影響は計り知れない。

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 勝つためには、一人でも多くのアントラーズファミリーが必要だ。スタジアムに集う一人ひとりの声が、選手の心を動かし、苦しいときのあと一歩を動かし、ボールの行方を変える。スタジアムの空気が勝敗を左右する。

 滾る思いを声に乗せ、力いっぱい届けよう。すべては勝利のために。アントラーズファミリー全員が、ともに戦う。

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