PREVIEW

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 前節のホーム最終戦はサガン鳥栖と対戦した。アントラーズは前半から同サイドに人数を集めてスペースを圧縮すると、球際と攻守の切り替えで鳥栖を上回り、主導権の掌握に成功。チームが持つ強みを出すことができた。相馬監督も前半の戦いぶりには、満足感を示す。

「サイドへ押し込み、ズレを作って守備をしてくる相手に対して、我々も相手を動かす形でチャンスを作ってきた。そういった部分が今日の試合でもできていた。それに加えて、相手よりも先に準備をするという部分が、特に前半は狙ってできたところがあったと感じている」

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 しかし、前半のうちに追加点を奪えず、1-0で折り返すと、後半は難しい試合展開になった。位置的な優位を取りながらボールを前進させることができず、運動量のある鳥栖に苦戦してしまった。チームの課題が浮き彫りになった後半だった。

 それでも、苦しい試合展開のなかで、選手たちは強い勝利への執念をみせ、しっかりと勝利を掴み取った。最善の準備を尽くし、望み通りの結果を得られたことは、何よりの収穫だ。相馬監督も「最後は苦しい試合となったが、粘り強く戦い、勝ち点3。みんなと喜ぶことができて良かった」と試合を振り返った。

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 次はいよいよ今シーズンのラストゲームに臨む。今季はここまで幾多もの悔しさを味わってきた。『あと少し』で勝利を逃した試合、『あと少し』で奪えなかったゴールの数々があった。この『あと少し』の悔しさを繰り返さないためにも、我々はもっと強くなる必要がある。ホーム最終戦の後のセレモニーでは、キャプテンの三竿が声を震わせながら、こう訴えかけた。

「どんな時も、温かくも、厳しい目で僕らを見てくれて、ときに厳しい声をかけてくれる皆さんの存在が、僕たちには必要です。シーズン中、勝てるときも、勝てないときも、うまくいかないときもたくさんあります。僕たちは今、苦しんでいます。そういうときに批判とも向き合いますが、どうか一緒に戦ってほしいです。僕らは常に一生懸命戦います。皆さんも、ファミリーです。僕たちの仲間です。残り1試合、絶対勝ちます」

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 鳥栖戦から仙台戦までは中6日。劇的に変わる時間は残されていない。まずは今できることに全力を尽くし、目の前の一戦を全員で戦うこと。その積み重ねが、必ず明るい未来へつながるはずだ。

 苦しい時期を過ごす今だからこそ、アントラーズファミリー全員で団結して戦おう。求められるのは勝ち点3のみ。杜の都へ乗り込み、最終節で絶対に勝利を掴み取る。

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