PREVIEW

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 前節の清水戦は前半早々の2得点を守り切り、2-0で勝利した。試合後の会見でザーゴ監督は「もっと得点を取れたと思う」と語り、内容には満足していない様子だったが、「今は内容も大事だが、勝つことが一番。まだACL出場権獲得の可能性がある。結果が出て良かった」と、勝ち点3という結果をポジティブに捉えていた。

 また2試合連続の2ゴールを決めて勝利の立役者となった上田は、まずは「個人的にミスが目立ったし、課題の多く残る試合になった」と課題を口にしながらも、すぐに最終節を見据え、「最後は他力になるが、僕たちには目標がある。次の試合に勝たなければ、目標を達成することもできないので、またスタジアムでサポーターの皆さんとともに戦いたい」と前向きに語っていた。

 チーム全員が成すべきことを理解している。C大阪戦に勝つしかない。カシマスタジアムに集うサポーターの前で、今季の集大成を見せ、来季につながる戦いをしなければいけない。

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 思い返せば、今季は本当に難しいシーズンだった。新型コロナウイルス感染症の影響で公式戦が中断し、トップチームの活動休止も余儀なくされたとき、我々は不安に苛まれた。だが、選手、監督、スタッフ、サポーターが一丸となって、公式戦再開までこぎ着けることができた。そして、中断期間明けに公式戦の連敗が続いたときは、たった1つの勝利を掴むことが、たった1つのゴールを奪うことが、どれだけ難しいのか、改めて思い知らされた。だが、それでも信念を貫いて攻撃的に戦い、毎試合、少しずつ成長していった。選手たち、スタッフだけじゃない。アントラーズというクラブに関わるすべての人間が、勝利のためにすべてをかけて戦ってきた。その結果、シーズン開幕当初の最下位から、ACL出場権争いができる位置まで順位を上げることができた。

 ただ、目標を達成するためには、今季の残り1試合で全力を尽くさなければいけない。これまでの努力を結実させるためにも、絶対に最終節を勝利で締めくくらないといけない。

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 さあ、対戦相手はC大阪だ。シーズン前半の対戦では、アウェイで2-1とアントラーズが勝利している。内容的にはほぼ互角の展開で非常に見ごたえのある緊迫した内容となった。今回の対戦でも非常に難しく、激しい戦いとなることが予想される。

 そんなときこそ、アントラーズファミリー全員の力が必要だ。心をアントラーズレッドに染めた者が聖地に集結すれば、声を出さずとも思いは必ず伝わる。熱き思いを受け取った選手たちは、想像を遥かに超える力を発揮してくれるはずだ。一人ひとりの拍手、そして情熱に支えられたスタジアムの雰囲気は、選手たちの「あと一歩」を動かし、未来を変えてくれる。苦しい時期もともに乗り越えた我々には固い絆がある。

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 聖地は最高の雰囲気に包まれるだろう。背番号12は力強い拍手と太鼓のリズムで、選手たちへ揺るぎない自信を与えてくれるはずだ。

 すべては勝利のために。カシマスタジアムに集う全員でともに戦い、必ずC大阪に勝利し、歓喜をともに分かち合おう。

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