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2020年11月26日(木)

FREAKS vol. 302(2020/11)より 〜ストライカーとしての矜持〜

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高さもあれば、強さもある。献身的な守備でもチームに貢献する。
2桁得点の結果が示すように頼もしいFWがアントラーズの前線を担っている。
エヴェラウドがいることで、アントラーズは無数の攻撃パターンを描く。

強さ、高さ、得点感覚──Jリーグ全体を見渡しても屈指といえるストライカーだ。

エヴェラウド自身に特徴を聞けば、「体格を見てもらえればわかってもらえるようにパワーには自信がある」と答える。

ポストプレーでは、相手DFに競り勝ち、攻撃の起点になる。滞空時間の長いヘディングでクロスに合わせることもできる。そうかと思えば、素早くこぼれ球に反応するゴールへの嗅覚も持ち合わせている。

「対戦するDFが自分に対して『強い』という意識を持ち始めている。それによって相手に脅威を与えられているように思います」

その存在は間違いなく、チームに無数の選択肢をもたらしている。

日本のサッカーになじみ、チームメートとの関係性を深め、アントラーズが掲げるフットボールを理解してきたことで、相手への脅威とゴール前での怖さはさらに増している。ゴールという結果でチームに歓喜をもたらすストライカーの矜持に迫る。

一番はゴールを決めること
前線からの守備も嫌いではない

──異例のシーズンを送っていますが、今シーズン、アントラーズに加入して、すでに2桁得点を記録しています。
「12得点(第21節終了時点)を決められていることは、うれしく思います。ただ、自分自身としてはまったく満足していないですね。ゴールももちろんですが、チームに対して得点以外の部分でも、まだまだ力になれると思っているからです。自分としても、もっと力を発揮できるとも感じていますし、今シーズンの残りの試合では、そうした部分を形にできるとも思っています」

──得点以外で、さらにチームに貢献できると感じているのは、具体的にどのようなところになりますか?
「センターフォワードとして出場することが多いので、一番はやはりゴールを決めることだと思っています。ただ、FWとしてチームから求められていることのなかには、前線からの守備というのも大きな比重を占めています。個人的にも前線から運動量多く体を張った守備をするのは嫌いじゃないんです。それだけに、さらに守備でもチームに貢献したいと考えています。あと、これは試合以外の話になってしまいますが、自分は練習でも一切、手を抜かず、周囲を盛り上げようという意識でやっているつもりです。だから、練習中も高い集中力を保って、グループ全体が一つの戦う集団として、まとまる手助けができたらと思って取り組んでいます。姿勢の部分でもチームに示していければと考えています」

──結果がついてこなかったシーズン序盤から、勝ち点を重ねられるようになってきた今とで、違いを感じている部分はどこですか?
「シーズン再開後は、数字が示しているように、しばらく悪い結果が続いてしまいました。ただ、そこは僕と(ファン・)アラーノ選手に加え、多くの日本人選手が今シーズン、新たに加わったというのが一つ。ザーゴ監督をはじめ、スタッフも一新されたなかでスタートしただけに、すべてがいきなり合致するのは難しいというのは僕自身も感じていました。だから、結果がついてくるまでには、しばらく我慢しながら続けていくことが大切だろうなと思っていたんです。その思惑どおり、日本人選手たちとも言葉の違いがあるなか、コミュニケーションを取り続けてきたことで、ようやくお互いがお互いを理解できるようになってきました。今では、試合中にボールを持ったとき、誰がどこにいるのか、誰がどういうタイミングで走り出すかがわかるようになってきました。僕自身もチームメートの特徴や性格を理解できるようになった。これは僕だけでなく、きっと、お互いにそうだと思うんですよね。そうしたお互いの理解度が深まったことで、フットボール自体にも厚みが出て、結果にも表れるようになってきたんだと自覚しています」

──エヴェラウド選手自身も、周囲が自分を理解してくれると感じる場面は増えてきているということでしょうか?
「はい。試合中に息が合ってきたなと感じる場面はかなりありますね。僕のプレーを見ただけでも、周りが僕を生かすようなパスが明らかに増えていますよね?」

──確かに。エヴェラウド選手に合わせるロングボールもその一つですよね。そのポストプレーからチャンスも作り出しています。
「実際の試合を見てもらえればわかるように、アントラーズが積極的なプレーを見せている試合は増えています。高い位置でボールを奪い返すことで、チャンスも多く作れていますし、ほとんどの試合において自分たちの流れでゲームを進められていますからね」

──ザーゴ監督が掲げるフットボールにおいて、センターフォワードとして強く意識しているところはどこですか?
「やはりゴールを決めることへの責任感になります。そのために周囲に要求し続けるところもそうですよね。MFであれば決定的なパスを出すこと、DFであれば守り切ることと同じように、FWである自分はゴールを決める責任を求められている。だから、そこにトライし続けたい。もちろん、ゴールを決められる試合もあれば、決められない試合もあるかもしれない。でも、他のチームよりも、今のアントラーズならばチャンスは多く作れると思っているので、それを決め切ること。ときにはパスを出したほうがいいときもあるかもしれません。シュートミスするシーンもあるかもしれません。だけど、自分としてはその瞬間、その瞬間で逃げの判断をしないということだけは、常に強く意識しています」

本人が語る印象に残るゴール
クロスを上げてくれれば何とかする

──決めたゴールのなかで、自分の特徴を発揮できたと思うシーンはありますか?
「自分の特徴という意味では、クロスに対して高い打点で合わせるヘディングシュートが好きなんです。だから、印象に残っているゴールは二つあります。(第7節の)FC東京戦と(第10節の)神戸戦です。特にFC東京戦は、左サイドハーフというポジションで出場していたのですが、自分でボールを奪って、それを健斗(三竿選手)にパスしたところから攻撃がスタートしましたからね。その後、自分がペナルティーエリアに走っていったタイミングで、陸斗(広瀬選手)からものすごくいいタイミングで、ものすごく質のいいクロスが上がってきたので、ありがたいことに得意の頭で決めることができました。あれは、得点に至るまでの一連の流れも含めて、かなり綺麗だったので、自分としては一番、記憶に残っているし、好きなゴールの一つですね」

──もう一つ挙げてくれた神戸戦でのゴールも滞空時間の長さに驚きました。
「それでいうと、似たような2得点が自分の印象に残っているだけに、自分でもその形が好きなんでしょうね(笑)。FC東京戦は流れのなかから点が取れたというのが気持ちよかったのですが、神戸戦に関しては、自分でも滞空時間が長いと感じていたことと、それに加えて高い打点でヘディングすることができたので、周囲に自分の特徴を知ってもらうという意味でも、かなりインパクトのあるゴールになったのではないかと思っています」

──ということは、サイドからのクロスボールをたくさん上げてもらいたいですね。
「常にクロスが上がってくることを待ち構えています(笑)。SBの選手には、チャンスがあればクロスを上げてくれと話しているんです。ボールを上げてくれさえすれば、あとのことは僕が何とかするからと。それをいつも言っています(笑)」

──一方で、ストライカーらしいというか、こぼれ球に素早く詰めて決めるゴールも多いですよね。そこに対するストライカーとしての哲学みたいなものはありますか?
「ブラジル代表として活躍したFWロナウドが、かつて言っていた言葉があるんです。彼は『FWにとってこぼれ球が一番得点できる投資だ』と言っていたんです。ポルトガル語で『投資』という意味をロナウドは用いたのですが、FWはこぼれ球に集中力を欠かさず投資することで、大きなリターンを得られると。その言葉を覚えていて、FWとしては、常にこぼれ球を狙っていることが重要だと思っています。DFもGKもミスをすることはありますからね。その隙やチャンスを見逃さないというのは、今までも意識してきましたし、これからも狙い続けていきたい」

──FWとしては、常に準備を欠かさないことが大切だと?
「まさに、そのとおりだと思います。特にFWは、チームメートたちがパスをつないで作り上げてきてくれたものを、最終的に決める役割を担っている。だからこそ、90分間、集中力を絶やすことなくゴールを狙っていなければと思っています」

──2トップを組む機会の多い土居選手との息も合ってきているように見えます。彼との関係性についてはどう感じていますか?
「まず彼に対しては、賢い選手だなという第一印象を抱きました。一緒にプレーしてみて、すぐに『クレバーだな』と感じたんです。というのも、僕はポルトガル語、彼は日本語と、コミュニケーションを取るのは決して容易ではないし、直接、話をする機会というのもそれほど多くはないんです。でも、聖真(土居選手)はボールを持っているときに、自分がどんなプレーをしなければいけないのか、どんな動きをするべきなのかをしっかりと示してくれる。そのうえで、僕が生きるプレーを酌み取ってくれる。ポジションが近いということもあって、試合をすればするほど息が合ってきているように感じています。はっきり言ってしまうと、そうしたクレバーな選手と一緒にプレーできるのは、楽ですよね(笑)」

若いときの経験を教訓に
今、アントラーズにいる理由

──ブラジル時代のキャリアについても聞かせてもらえればと思うのですが、グレミオから始まり、昨シーズン、プレーしていたシャペコエンセを含め、これまで幾つものチームでプレーしています。最も苦しかった時期というのは、いつなのでしょうか?
「過去を振り返ると、難しい時期、苦しかった時期というのは幾つかあります。今改めて思うのが、そういうときは、得てして自分が選択を間違っていたのではないかということです。若いころ、もう少し、そのクラブで辛抱して戦い続けるべきだったのに、移籍という決断をしてしまっていました。その選択がさらにマイナスに働いてしまうことが多かったんです。そういうときは、何をやってもうまくいかずに悩んだり、苦しんだりすることがありました。今思うと、本当に若かったなと思います。今は逆に、そうした経験を教訓にして、継続していくことに目を向けられるようになった。だから、その結果、日本でプレーすることもできていますし、アントラーズのために得点も重ねられているのではないかと思っています。過去の失敗を糧にしたからこそ、今こうして自分は、日本でも有数の強豪クラブでプレーできているんだと実感しています」

──一方で、大きく自信をつかんだ時期というのはあったのでしょうか?
「昨年が自分にとって一つのターニングポイントだったと思います。プレーしていたシャペコエンセは残念ながら降格してしまったので、取り上げられる機会は少なかったのですが、個人としてはチームで一番多く得点を決めることができました。しかも、1年間で52試合に出場。シーズンを通してケガをすることもなければ、1度も交代することなく、90分間フルに出続けたんです。そういう意味でも、シャペコエンセで過ごした昨シーズンが一つ、自信をつかんだポイントでした」

──その1年間で何が一番大きく成長したと感じていますか?
「サッカーだけでなく、どの世界、どの職業においても当てはまることだと思いますが、自信を持って続けていくこと。たとえ苦しくても、継続していくことの重要性を感じました。自信を持ったチームというのは、自然とプラスの作用が働いていきますよね。それによってどんどんポジティブな結果もついてくる。自分は基本的にポジティブ思考でもあるので、結果が悪いからといって、試合に負けてしまったからといって、下を向いたり、その責任から隠れてしまうようなことはしたくない。試合に負けた責任を受け止める意味も含めて、これからも常に戦い、トライする姿勢を見せ続けたいと思っています。戦う姿勢を見せるところも、自分の特徴の一つだと思っているので。また、自信を得るためには、自分だけが活躍すればいいというわけじゃない。自分が自信を得るためには、周りも自信がなければならないんです。だから、チーム全体でその意識を共有していければと思っています」

──若い時期に移籍を決断したことを悔やんでいるという話を聞くと、なおさらアントラーズにはかなりの覚悟を持って加入することを決めたように感じます。
「目的意識が明確であれば、自分自身がブレることはないというのも過去の経験から学びました。日本とブラジルは文化も違えば、言葉も違います。もしかしたら、似ているところを探すほうが難しいかもしれない。それはサッカーのプレースタイルにしても。でも、そのなかで変わらないこともある。それは、僕に求められているのは、ゴールを決めることとチームの勝利を勝ち取るということ。それさえブレなければ、アントラーズでも成功を収められるし、成長できると信じています」

──最後に、さらなるゴールを期待してくれているアントラーズのファン・サポーターへメッセージをお願いします。
「ファン・サポーターにお願いしたいことが一つあります。それはアントラーズを信じ続けてほしいということです。このチームには、すばらしい選手たちがいて、すばらしいスタッフたちがいて、理想としているフットボールに毎試合近づいています。選手たちはタイトルも含め、本来、アントラーズがいるべき場所に戻ろうと日々追い求めています。それを手にできるように頑張っているので、ともに歩んでもらえればと思います」

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