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 いよいよ、2024シーズンがスタートする。アントラーズは、水戸ホーリーホックとの「いばらきサッカーフェスティバル2024」でシーズン開幕前、最後のテストを行う。

 日本での指導経験も豊富なランコ ポポヴィッチを新監督に迎えた、2024年のアントラーズ。ポポヴィッチ監督の目指すところは、すでに明確だ。「より攻撃的に、かつ組織的に」。昨シーズンまで積み重ねてきたものをさらに高いレベルへと昇華させ、「アグレッシブかつ魅力的なフットボール」を目指す。

 強度の高いトレーニングを重ねた宮崎キャンプでも、その点は顕著だった。多くの指揮官とともに戦ってきた土居も、「みんな、やっていく形や自信は見えたと思う」と、チームの一体感を感じている。宮崎から鹿嶋へ帰ってきてからのトレーニングは、さらに強度を増し、戦う集団が出来上がりつつある。

 だが、濃密なトレーニングの反面、コンディション面でギリギリになっている選手たちも多い。また、絶対的エースともいえる優磨はトレーニングマッチでの負傷で、チームを離脱している。Jリーグ開幕まであと2週間というタイミングで、ポポヴィッチ監督もどのようなメンバーを水戸戦のピッチへ送り出すか、思案のしどころだろう。

 しかし、この状況はある意味、選手たちにとって大きなチャンスでもある。土居が、「誰が出ても同じ質を求められている」というように、今のチームには誰にでも試合出場の機会がある。今年2年目となる津久井、そしてルーキーの濃野といった若手も、「試合に出たい」という気持ちを前面に出している。

 新しいアントラーズを、カシマスタジアムでともに戦う12番目の仲間たちに魅せる。この水戸戦は、単なるプレシーズンマッチではない。2024シーズンを占う重要な一戦だ。

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