vsサンフレッチェ広島
2008.03.01(土)13:35キックオフ
 

鹿島、PKの末に悔しい敗北
今年最初のトロフィーをPK戦の末、逃した。後半、鹿島が本山と野沢のゴールで2点リードするも不可解なPK判定をきっかけに2-2とされた。大会規定により延長戦を行わずPK戦へと突入し、曽ヶ端が2本セーブするもいずれも蹴り直し判定の末、決められた。ダニーロ、本山が外したため、3-4と敗れた。

前半12分、ボールを持った相手GKにプレッシャーをかけた岩政にこの日、2枚目のイエローカードが宣告された。鹿島側の抗議も空しく、岩政は退場、これで鹿島は1人少ない状況に陥った。
だが、この日の鹿島は落ち着いてこの数的不利の状況を乗り切る。そして38分、今度は広島の李に2枚目のイエロー。これで両チームとも10人となり、試合の行方は分からなくなった。


後半開始直後、ポゼッションを続け試合の主導権を握るアントラーズに先制点が生まれる。49分、内田のクロスを相手GKにはじかれるが、そのルーズボールを本山がコントロールし、相手DFをかわしてシュート。本山の右足で放たれたボールは美しい弧を描いてゴールネットを揺らした。
その3分後、今度は野沢が魅せる。小笠原からパスを受け、振り向きざまに強烈なシュート。これが見事に決まり、鹿島は欲しかった追加点をあっさりと手にした。

その後も鹿島は落ち着いた守備でゲームをコントロールしようとするが広島も意地を見せる。57分に交代出場でピッチインした久保が前線でポスト役を担い、佐藤(寿)とともにチャンスを伺う。そして80分、広島はPKのチャンスを得る。久保が蹴り直しの末、このPKを冷静に決め、2-1。そして85分、カウンターから佐藤(寿)がヘディングシュートをゴール左隅に決め、同点。このまま90分が終了し、PK戦で勝敗を決することとなった。
そのPK戦ではGK曽ヶ端が2度ビックセーブを見せたが、そのどちらも蹴り直しを命じられ、結局は鹿島にとっては3-4という悔しい結末。試合後も抗議したとして大岩にレッドカードが出るなど後味の悪い展開となったが、田代が「ツメが甘かったこともある。1週間後はホームで絶対に勝ちます」というように、選手たちは決してネガティブな思いを残したまま、鹿嶋へと帰ったわけではない。
この試合で見えた課題を克服し、1週間後のカシマスタジアムでは開幕戦らしいナイスゲームを期待したい。

 
会場:国立競技場 ・観衆:27245人 ・天候:晴
鹿島アントラーズ vs サンフレッチェ広島
2 0 前半 0 2
2 後半 2
3 PK 4
49分:本山 雅志
52分:野沢 拓也
得点
(アシスト)
80分:久保 竜彦
85分:佐藤 寿人(服部 公太)
7分:岩政 大樹
12分:岩政 大樹
42分:青木 剛
79分:大岩 剛
****:曽ケ端 準
****:中後 雅喜
警告 33分:李 漢宰
38分:李 漢宰
60分:服部 公太
84分:ユキッチ
89分:佐藤 寿人
12分:岩政 大樹
****:大岩 剛
退場 38分:李 漢宰
75分:IN:中後 雅喜
(OUT:野沢 拓也)
83分:IN:ダニーロ
(OUT:田代 有三)
交代 45分:IN:高萩 洋次郎
(OUT:桑田 慎一朗)
57分:IN:久保 竜彦
(OUT:平繁 龍一)
73分:IN:ユキッチ
(OUT:青山 敏弘)
****の警告、退場は試合終了後の警告、退場
スターティングメンバー
鹿島アントラーズ
曽ケ端 準 GK 21
内田 篤人 DF 2
岩政 大樹 DF 3
大岩 剛 DF 4
新井場 徹 DF 7
青木 剛 MF 15
小笠原 満男 MF 40
本山 雅志 MF 10
野沢 拓也 MF 8
マルキーニョス FW 18
田代 有三 FW 9
 SUB
小澤 英明 GK 1
伊野波 雅彦 DF 19
ダニーロ MF 11
増田 誓志 MF 14
中後 雅喜 MF 16
遠藤 康 MW 25
佐々木 竜太 FW 17
 
サンフレッチェ広島
木寺 浩一 GK 21
森脇 良太 DF 24
ストヤノフ DF 2
槙野 智章 DF 5
李 漢宰 MF 16
青山 敏弘 MF 6
服部 公太 MF 17
桑田 慎一朗 MF 20
森崎 浩司 MF 7
佐藤 寿人 FW 9
平繁 龍一 FW 18
 SUB
下田 崇 GK 1
ダバツ DF 4
戸田 和幸 DF 14
高萩 洋次郎 MF 15
遊佐 克美 MF 23
ユキッチ MF 9
久保 竜彦 FW 39
 
監督コメント
<ハーフタイム>
鹿島アントラーズ:オズワルド・オリヴェイラ監督
前線と中盤の守備のバランスを整えながら、奪ったボールは速く展開していこう。サイドチェンジを速く、両サイドを使って攻撃しよう。
サンフレッチェ広島:ペトロヴィッチ監督
  バランスを考えて行うこと。攻撃を仕掛る時、状況を考えること。後半も続けて行こう。
 
<試合終了>
鹿島アントラーズ:オズワルド・オリヴェイラ監督
  (判定については)どの監督も恐らくレフェリングに対して、あるいは主審に対して発言をしないようにしていると思います。ただし、今日は残念ながら先程まで行われていた試合のレフェリングに対してコメントをせざるおえないところまで追い込まれたのではないかなと。これは僕がコメントしなくても皆さんの目に映っている事実であり、それに対しての適切な判断をしてもらえればと考えています。
試合に関しては本当にアントラーズというチームが素晴らしいパフォーマンスを見せたのではないかなと思います。選手たちのパフォーマンスを見ても、出だしとしてはいいスタートをきれたのではないかなと思います。その中でも、もう少し詰めなくてはいけない部分を選手たちは表してくれたと思いますし、そういったところを修正しながら今後の試合に生かしていけるようにつなげていきたいと思います。
サンフレッチェ広島:ペトロヴィッチ監督
  前半は特に難しかった。我々は少し緊張して試合に入ってしまった。トータルで考えてみれば、いいディフェンスができたのではないかなと。数的優位な時間帯に攻撃をもっと仕掛けられれば良かったなと思います。降格をして精神的に辛い時期が続きましたが(今日の勝利は)精神的な辛い部分を治すいい薬になったんじゃないかなと思います。
 

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