第88回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 4回戦
vs国士舘大学
2008.11.2(日)13:04キックオフ
 
会場:カシマサッカースタジアム ・観衆:5,286人 ・天候:晴
鹿島アントラーズ vs 国士舘大学
2 1 前半 1 2
1 後半 1
0 延前 0
0 延後 0
  3 PK 0  
43分:ダニーロ(中後 雅喜)
74分:マルキーニョス
得点
(アシスト)
39分:高橋 大
59分:天野 恒太
85分:マルキーニョス 警告 23分:小島 暢明
25分:佐藤 由将
26分:濱屋 祐輝
  退場  
62分:IN:野沢 拓也
    (OUT:マルシーニョ)
68分:IN:田代 有三
    (OUT:興梠 慎三)
90分:IN:増田 誓志
    (OUT:新井場 徹)
交代 76分:IN:吉野 峻光
    (OUT:小島 暢明)
85分:IN:松本 祐樹
    (OUT:半田 武嗣)
114分:IN:斉藤 雄大
    (OUT:高橋 大)
スターティングメンバー
鹿島アントラーズ
曽ケ端 準 GK 21
内田 篤人 DF 2
岩政 大樹 DF 3
新井場 徹 DF 7
伊野波 雅彦 DF 19
ダニーロ MF 11
青木 剛 MF 15
中後 雅喜 MF 16
マルシーニョ MF 33
興梠 慎三 FW 13
マルキーニョス FW 18
 SUB
小澤 英明 GK 1
大岩 剛 DF 4
野沢 拓也 MF 8
増田 誓志 MF 14
遠藤 康 MF 25
田代 有三 FW 9
佐々木 竜太 FW 17
 
国士舘大学
山田 賢二 GK 21
天野 恒太 DF 2
濱屋 祐輝 DF 6
鈴木 達也 DF 13
佐藤 由将 DF 20
柏 好文 MF 8
半田 武嗣 MF 9
小島 暢明 MF 12
大竹 隆人 MF 16
武岡 優斗 FW 10
高橋 大 FW 15
 SUB
内藤 圭佑 GK 1
井筒 和之 DF 3
斉藤 雄大 DF 5
川邊 裕紀 DF 19
吉野 峻光 MF 29
松本 祐樹 FW 26
田中 俊哉 FW 27
 
鹿島、大学生にまさかの苦戦。PK戦の末、5回戦に進出

前回王者の鹿島が大学生相手にまさかの苦戦を強いられた。試合序盤から勢いのある国士舘大学に攻め込まれ、2度もリードを許した。ダニーロ、マルキーニョスのゴールで何とか追いついた鹿島だったが30分の延長戦でも決着をつけられず、PK戦の末、5回戦進出を決めた。
 
試合序盤、国士舘大学の激しいプレスに受け身になってしまった鹿島。15分にはカウンターから大竹をフリーにしてしまい、あわや失点かと思われたが、一対一に抜群の強さを発揮する曽ヶ端が身を挺して防いだ。しかし、この後もミスが目立ち、どこかチグハグな鹿島は国士舘大学のアグレッシブなプレーに手こずる。そして39分、まさかの先制点を国士舘大学に献上してしまう。中盤で簡単にボールキープを許し、最後は高橋に左足での強烈なミドルシュートを放たれる。これがゴール左隅に吸い込まれるように決まり、1-0。前回王者の鹿島が大学生相手に足元を掬われてしまった。その4分後、中後のFKからダニーロがバックヘッドで決め、同点で前半を終えたもののゴール裏からは大ブーイング。嫌な試合展開のまま、ハーフタイムに入った。
 
 
後半に入っても鹿島は劣勢に立たされる。51分、マルシーニョが決定的なチャンスを得るもシュートはジャストミートせず、決められない。そして59分、DFラインの乱れから最後は天野に豪快に決められ、1-2。鹿島はまたしてもビハインドを背負う。その後も国士舘大学優勢のまま、試合は進む。しかし74分、鹿島は相手のミスから同点に持ち込む。新井場のパスを受けたマルキーニョスがペナルティーエリア内で相手GKに倒され、千載一遇のPKを得る。倒されたマルキーニョスがそのままキッカーで冷静に決め、何とかスコアを2-2とした。その後もロスタイムに決定的なピンチを招くなどピリッとしない鹿島は、同点で延長戦を迎えた。
 
 
90分を終え、疲れの見える新井場に代え、増田がピッチに立つ。増田は中盤に入ったため、青木がセンターバック、伊野波が左サイドバックとポジションを変更した。そして延長7分、後半途中からピッチに立つ田代と野沢が国士舘ゴールにせまる。2人の細かいワンツーから最後は野沢が相手GKと一対一の体勢を作り出す。しかしこの決定機も相手GKのセーブでゴールを決められない。ロスタイムにはあわやのシーンもあり、カシマは沈黙に包まれた。
 
 
結局、延長戦でも決着はつかず、PK戦に突入する。ここで守護神曽ヶ端がプロの意地を見せ3連続セーブ。そして鹿島はマルキーニョス、野沢、ダニーロが冷静に決め、3-0という結果で何とか勝利を収めた。試合終了後、カシマスタジアムに轟いたのは、国士舘大学の健闘を讃えるサポーターの大「国士舘」コール。ブーイングすら起きなかった事実を選手たちは深く受け止めるべきだろう。次の1週間でどれだけ気持ちを立て直せるかが、今後の結果を左右することだろう。
 
 
 
監督コメント
<ハーフタイム>
鹿島アントラーズ:オズワルド・オリヴェイラ監督
ボールポゼッションする時の判断をもう少し早くし、サイドチェンジを有効的に使い、崩していこう。球際を厳しくし、全体的にプレッシャーをかけていこう。
国士舘大学 :細田三二監督
  全体のバランスに気をつけて。FWからのプレッシングをかけていこう。
 
<試合終了>
鹿島アントラーズ:オズワルド・オリヴェイラ監督
  (苦戦したと言われているが)こういった大会はやってみないとわからない部分であって、実際は違うもの。去年も同じように試合で(延長戦までいって)勝ったこともあった。この大会を戦う上での難しさはよくわかっている中で、選手たちは集中してできていたと思う。PK戦までもつれたことについては、まずは国士舘大学の彼らの戦いを讃えたい。(今回の初戦の)相手が大学のチームだったからといって見下すようなことはしていない。この試合のために1週間準備もしてきていたし、全員が簡単な試合ではないとわかっていたし、いつもと同じ戦い方をすることが大事だと伝えていた。この天皇杯にかける意気込みは選手たちの中からも伝わってきていた。ただ1つ残念だったのは、90分間、それ以上の中での集中・注意力・アグレッシブさという点において数名の選手に(いつもやっていることを実行に移そうという)気持ちが欠けてしまっていたのが残念であった。
国士舘大学 :細田三二監督
  終わってみれば120分間となったが、(最後まで戦った)選手たちには最後のPK戦で勝たせてあげたかった。彼らもいろんな意味で精神的にも肉体的にも限界だったのではないかと思う。結果は残念であったが、戦いきれた選手に感謝したい。
 

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