▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2024明治安田J1リーグ第4節、カシマスタジアムで川崎フロンターレと対戦した。
前節のアウェイ町田戦から、最終ラインに関川、ボランチに知念が復帰し、名古が今季初先発とメンバー変更をほどこしたアントラーズ。序盤から、この試合へかける思いが伝わる動きをチーム全体が見せた。
その中でも特に目立ったのは、名古。トップ下に入り、豊富な運動量で前線から川崎Fのボールを奪取にいけば、攻撃のギアを入れる役目も担った。名古の縦横無尽なプレーにけん引され、他の選手たちも前節から打って変わった積極性で川崎Fゴールに迫った。
しかし36分、ワンチャンスを生かされ、川崎Fに先制点を決められる。前がかりになったところを抜け出され、家長から強烈なシュートを放たれる。これは早川がスーパーセーブでとめたものの、そのこぼれ球をマルシーニョから決められ、0-1とされた。
前半はこのリードを挽回することができず、後半に入る。ここでチームのいい流れを止めることなく、ポポヴィッチ監督は前半と同じメンバーをピッチに送り出した。
すると、この決断が功を奏したのか、47分、中央突破を図ったチャヴリッチが相手GKのポジションをよく見て、狙いすましたシュートを放つ。これが見事に決まり、アントラーズは同点に追いついた。
そしてカシマスタジアムへ駆けつけた"背番号12"の後押しもあり、その直後の50分、逆転ゴールが決まる。まず左サイドで名古が相手ボールをカットすると、チャヴリッチがボールを収める。チャヴリッチはオーバーラップしてきた名古にボールを渡し、名古はそこから左足でゴールへクロスを入れる。このボールはクロスバーに当たったものの、逆サイドから走り込んだ優磨がこれを押し込み、スコアを2-1とした。
全員がチームメートを信じ、走り、つかんだ逆転劇にスタジアムのボルテージは一気に上がった。当然のごとく、3点目を狙いにいったが、対する川崎Fも意地の守りを見せる。
その後、徐々にプレーが荒くなり、ファウルが多くなった川崎Fから3点目を奪えなかったものの、アントラーズは2-1で今季リーグ戦ホーム初勝利を飾った。
2015年8月29日の等々力から実に9年ぶりのリーグ戦での川崎Fからの勝利、そしてホームでは2014年11月22日以来となる歓喜にカシマスタジアムは試合後も長く喜びに浸った。しかし、これはあくまでひとつの結果。2週間の中断期間後、ホーム磐田戦でも必勝を期す。
【この試合のトピックス】
・名古が今季リーグ戦初先発
・松村が今季リーグ戦初出場
・チャヴリッチが今季リーグ戦2ゴール目
・優磨が今季リーグ戦初ゴール
・優磨がLIXIL賞を受賞

A.我々は前節、ファン・サポーターの皆さんにアウェイで素晴らしい雰囲気を作ってもらった。大声援を送ってもらったにも関わらず、高いレベルでのプレーができなかった。我々のすべてを出し切れなかったという意味で、「我々は皆さんに借りを作ったよ」という話を選手たちにしていた。
今日、このスタジアムに足を踏み入れる前にファン・サポーターの皆さんの姿を見て、本当に鳥肌が立ったし、涙が溢れてくるくらいに皆さんの熱さや愛情が伝わってきた。それが逆に、我々のプレッシャーになってはいけないとも思っていた。
ただ、何人かの選手は固くなってナーバスになっていたが、素晴らしい試合の入りができた。ハーフタイムにもそういう話をしたが、「我々が川崎Fに力で上回られたからビハインドを負っているわけではない。我々を苦しめているのは、自分たちが原因だ。いいプレーができているから、後半もつづけていこう。そして、より冷静に落ち着いてプレーしよう」という話もした。
良かったのは、早い時間帯で同点ゴールを決めて、逆転した後も追加点を決められそうなチャンスを作れていたこと。重要なのは、我々がやってきたこと、我々の力を信じて最後までやり切ったこと、そして、そのやり方で結果を得たこと。
これからもリーグ戦はつづいていくが、ここから先もこういった素晴らしい雰囲気で、そして試合後にファン・サポーターの皆さんと喜び合えるようなシーンをたくさん増やしていきたい。
カシマスタジアムの大きな魅力は、やはりこの雰囲気だと思っている。今日は川崎Fのファン・サポーターの皆さんも非常にいい雰囲気を作っていたし、我々のファン・サポーターも本当に選手を鼓舞するような、後押しするような力強い声援を最後まで送りつづけてくれた。非常にいい雰囲気でフットボールをできるのが、Jリーグの大きな魅力の一つだと感じている。
非常にいい試合ができたと思っているし、我々が積み上げてきたことを見せられた試合、そして結果をしっかりと出せた試合だったと感じている。これまで出場機会に恵まれていなかった選手だったり、途中出場する回数が多かった選手も、しっかりと先発で出場して、彼らの力を見せてくれた。本当にチーム全員で勝ち取った勝利だと思っている。
Q.今日はトップ下に名古選手、左サイドにチャヴリッチ選手を配置した。その布陣にどのような狙いがあり、どのように評価している?
A.日々、積み上げてきているものが出せていると感じる。やはり選手が頭を使って、ピッチのなかで判断ができるようになってきている。そこが非常に大きい。
もちろん戦術的な部分で用意している部分も多くあるが、実際に相手が形を変えてきたときに、選手たちがどういう対応をするのかを分かっていなければ、体現することはできないし、意味がない。その意味で、相手がやり方を変えてきたら、選手たちが柔軟に我々のやり方を変えて対応していくことがしっかりとできていた。
あとは、うちの選手もまだまだフィジカル面でトップコンディションになっていない選手もいる。海舟にしても一緒に過ごしている時間はまだ短いし、知念もポジションを変えて90分間、今度はFWとはまた違った距離を走らなければいけない。名古も長く試合に出ていなかった選手で、チャッキーも優磨も、2人ともキャンプで長く過ごしたわけではない。やはり疲労がたまってくると、ポストプレーの精度にも影響してくる。背負って受けるよりも、ゴールに対して前を向かせて受けさせるという、彼の良さを最大限に発揮させるために、今日は配置した。
勝っていけば、修正もしやすい。勝ちながら、うまくいかなかった部分をしっかりと修正していきたい。
Q.後半に2ゴールを取ることができたが、ハーフタイムにどのような言葉をかけた?
A.前半の立ち上がりから、後半の得点シーンのような形を作れていた。それを決めるか、決めないかの差が、前半と後半の違いだったと思っている。
ただ、先ほども話したが、ハーフタイムに「足りないのは落ち着いて、冷静にプレーすることだ」と伝えた。特に「ラストパス、最後のフィニッシュの部分で、より落ち着いてプレーしよう」という話をした。
後半の早い時間帯でゴールを決めることができたのは、ロッカールームで私が言った言葉を忘れる時間がなかったからだと思う。
一番残念に思うのは、やっぱり自分たちの戦い方を最後までできなかったこと、相手のサッカーと戦ってしまったこと、自分たちのゲームに持っていけなかったこと。そこの部分が一番悔やまれる。
今シーズン、まだホームで勝っていないので、応援してくださる皆さんに勝利を届けられるように戦っていく。
攻守において、個人としても、チームとしてもやってきたことを出していって、結果に結びつけていく。
セットプレーも1つのカギになってくると思っている。そこで試合が決まる場合もある。強い気持ちをもって試合に臨む。
川崎Fになかなか勝てていないという状況もあるが、それを払拭できるようにしていく。
【関川 郁万】
川崎Fは変わらず、ボールをつないでくるうまいチーム。選手が入れ替わっている。前線の3枚が強力なので、そこを抑えつつ、焦れずに戦い抜きたい。チャンスを作らせないことは大前提。なるべく相手にボールを触らせないということを意識してやっていきたい。
もう、川崎Fに負けることは許されない。そして、リーグ戦で連敗をするわけにはいかない。全員がそこへの共通意識は持っている。タフに戦っていく。
【濃野 公人】
非常に攻撃力があるチームなので、そこに対してどれだけ自由にやらせないかというところはひとつのポイントになると思っている。対峙する選手が誰であろうと、前に行かせず、決定的な仕事をさせない。そこはこだわってプレーをしていきたい。
守備の部分はもちろんだが、ポポヴィッチ監督は攻撃的に行くところも求めている。リスクを考えて前に行かないというのではなく、チャンスを見つけたらしっかりと前へ飛び出していく。積極性も見せていきたい。
川崎Fになかなか勝つことができていないことは僕も知っている。明日でそれを終わらせることができるように、ホームで勝って、ファン・サポーターの皆さんと喜びを分かち合いたい。
(ゴールの場面は)相手の背後のスペースにボールが抜けてきて、自分の特長でもあるスピードを活かしながら、最終的にゴールを決めることができた。トレーニングから取り組んでいたことが出せたと思う。長い間、勝てていなかった相手に対して、待ち遠しかった結果を得られて良かった。
【知念 慶】
前半から相手よりも多くのチャンスを作って、自分たちがいい戦いを見せていたと思う。逆転で勝てたことが素直にうれしい。
前半に相手にワンチャンスを決められて嫌な流れになったが、自分たちの戦い方を信じて後半に入れたので、勝利という結果につながって良かった。
【名古 新太郎】
チームとしていい準備ができていたので、勝つことができてホッとしている。
試合前はトップ下のポジションでプレーできることにワクワクしていたし、どんどん前へチャレンジしていこうと思っていた。
(2点目の場面は)チームとしてボールを奪い、得点につなげられたことが良かった。
【鈴木 優磨】
前半からゴール前での連係が合えば得点できそうな場面が何度もあったので、(2点目の場面は)後半にも必ずまたチャンスが来ると信じて、ゴール前で準備していたことが良かった。
川崎Fに勝てたことに加え、連敗をしなかったことが大きいと思っている。
【植田 直通】
試合前から「今日は勝つんだ」という強い気持ちが全員に見えていた。川崎F戦までの1週間でいいトレーニングができて、いい準備をすれば結果を出せるという自信もついた。今日、逆転で勝てる力を示せることができて、チームとしていい方向に向かっている実感がある。